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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 43

届けたあと、無事に帰れているかどうかは定かではない。だが、命がけの運送で得られるそれなりに高額な報酬額につられて、食糧や水などは定期的に運ばれてくるため、奏は別荘で荷物を受け取っている。
こんなところでなぜ、と首をかしげるタクシー運転手が隆史に「おつかれさま」と言われ、三人を降ろしたタクシーが走り去ると、隆史に「二人とも、はぐれたら、捜すの大変だから、気をつけて」と玲香と奏は言われながら、隆史のあとについて樹海に踏み込む。
日暮れ前に無事に別荘に到着した玲香は、遭難するかもしれない緊張もあり、歩き疲れていた。もともと体力があるほうではなく華奢な体つきで、命がけのハイキング二時間半、隆史が最短ルートを把握しているからこそ可能な到着時間なのだが、樹海に慣れていない玲香と奏にはかなりきつい時間だった。
「しばらくお出かけは遠慮します」
「私も、隆史様をここで留守番しています」
と玲香と奏は「今度は金沢の温泉宿とか行って、みんなで観光でもするか?」と言われて、にっこりと笑ってそう答えた、
パーティーから十日後、隆史は銀座の高級クラブ〈パンドラ〉に夜九時すぎに来店した。島田理紗子がいそいそと、他の客の時よりもかなりごきげんで、隆史のテーブルに着席する。
「隆史さん、お酒は?」
「コカ・コーラを酒抜きで」
「他に誰か指名でお呼びしますか?」
銀座のクラブで酒を飲まずに、コカ・コーラをストローで飲んでいる隆史が店内を見渡した。
ホステスの誰を隆史が指名するのか、島田理紗子は気にしているが、隆史の顔を満面の笑みを浮かべて見つめながら待っていた。隆史に「おまかせで」と言われたら誰をヘルプで呼ぶか考えながら。
「本田綾の源氏名って俺は知らないんだけど、今日は出勤してるのかな。なんか見あたらないんだけど……」
「え、まあ、副店長の本田綾はテーブルについたりしない裏方のお仕事なので、源氏名はないんですけど」
思いがけない隆史の指名に本田綾が控室で、まばたきをたくさんしながら、呼びに来たホステスに「私を指名って、どんなお客様ですか?」と思わず質問していた。
「てっきりみんな女性は接客するんだと思ってたよ。副店長ってラウンジには出ないんだね。もしかして、仕事のじゃまだったかな?」
「問題ありません。私が働いていることを知ってるお客様はいないと思っていたので、驚きましたけど。いらっしゃいませ〈パンドラ〉へようこそ、本日はご指名いただきありがとうございます、檜垣隆史様」
「TAKAさんでいいよ。そのかわり、Ayaってよんでもいいかな?」
二人の会話を聞いていた島田理紗子が、不思議そうに本田綾と隆史を見つめていた。

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