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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 411

学園から出てバスに乗り3人はお好み焼き屋の〈かぐや〉に行ってみた。
「いらっしゃい、檜垣さん」
カウンターにも鉄板がつけられていて、30代の角刈りの男性がお客にお好み焼きを焼いていた。
神宮寺泰造、学園長の桃子の旦那で、お好み焼き屋を継いでいる。
「上がらせてもらうよ」
隆史が麗花と瑠々を連れて2階の座敷に上がると、奥に仏壇があり「ばあちゃん」の笑顔の遺影と位牌がおかれてあった。
「ばあちゃんの遺言でここに仏壇をおいて、俺にたまに手を合わせに来てくれって。ばあちゃん、べっぴんさんのふたりも今日は連れてきたぞ」
3人で仏壇に手を合わせて拝んでいると、神宮寺泰造が注文を聞きに来た。
「かくやさんも、久しぶりに隆史さんが来たんでよろこんでると思いますよ」
「生きてたら、そばに来てずっとおしゃべりしてそうだけどな」
隆史は神宮寺泰造が高校生の時、先輩の生徒会長だった桃子に惚れて「俺がお好み焼きを一生焼くから結婚して下さい」とプロポーズした話を麗花と瑠々に聞かせた。
「まいったな。隆史さん、またかぐやさんみたいなことを……」
「絶対、ばあちゃんがいたら、泰造の話をふたりにすると思ってさ」
泰造は「ばあちゃん」から教えられ青しそを隠し味にしたお好み焼きを焼いて2階に運んできた。
「隆史さん、最近はチーズとか入れて焼くお好み焼きも人気ですけど、食べてみませんか?」
「今日はこれが食べたい、今度にするよ」
麗花は夢のなかで食べたお好み焼きと同じ味なので驚いていた。
「んー、おいしい。日本に帰ってきた感じかする」と瑠々がにこにこしている。
「だし巻き玉子も、泰造に教えておいてくれたらよかったのにな」
隆史がお好み焼きを食べてから、少しさみしそうに言った。
(きっと、ばあちゃんはわざとだし巻き玉子を教えなかったんだわ。隆史くんの心のなかでずっと同じ思い出の味として思い出してもらえるように)
麗花は仏壇のばあちゃんの遺影をちらっと見た。
隆史と麗花は、図書館に行く前に食堂で出会った男の子に見える女の子の話を瑠々にした。
「へーっ、アメリカの学校だと制服がなくて私服らしいです。日本だと私服はボーイッシュな子もいますけど。いいんじゃないですか?」
「うん、まあ、でも、脚がきれいな子がズボンをはいてるのはなぁ」
「あらあら、隆史くんったら、脚のきれいな男の子がスカートはいてたら、見ちゃうんじゃない?」
「瑠々、隆史くんはその子から、おっさんって言われてた」
「たしかに、若い女の子の脚が気になるなんて、おっさんかもしれませんねぇ」
麗花と瑠々にくすくす笑われ「ばあちゃん、ふたりに言ってやってくれよ。男はみんなスケベだって」と仏壇の遺影に話しかけていた。
お好み焼き屋から出て、隆史たちは駅前までバスで移動した。
「瑠々、今日はこのあと何か予定あるのか?」
隆史に聞かれて「明日まで仕事はお休み」と言って麗花と顔を見合せた。
ふたりとも、やっぱりね、という顔である。
「瑠々、隆史くんはさっき学園で若い女の子たちを見たから、むらむらしちゃってるんじゃない?」
「じゃあ、私たちも制服を着たら、たいへん、隆史くんに襲われちゃうよ」

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