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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 370

帰りのバスで隆史に瑠々に呼びかたが変わったことを聞かれて、最近一緒に帰ってることやお好み焼き屋の話をしたと隆史に話した。
「呼びかたがちがうのに気づいたのか。そうだな、瑠々も連れて3人でまたお好み焼き屋に行ってみるか」と隆史は笑った。
「隆史くんと瑠々ちゃんはつきあってるの?」
「おさななじみの友達だよ。瑠々はお嬢さんだからまわりがちょっと遠慮がちで、俺と話してることが多いから、そう見られがちだけど、麗花っていう親友ができて良かったよ」
翌日、放課後の図書館で瑠々と小声で、隆史が言ったことを話した。
「麗花ちゃんって大胆だね。ちょっとかっこいい」と瑠々が言った。
「隆史くん、自覚があんまりないけどモテモテなんだよ。告白した子もいたみたいなんだけど、ダメだったみたい。あのね……」
山崎瑠々は麗花に「隆史くんには内緒にしてね」と言ってから、親が決めた婚約者がいるという話を麗花に話した。
親は銀行の役職で、取引先の企業で二歳年上の大学生の息子さんがいる家と縁談の話があるらしい。
婚約者が大学を卒業して、瑠々が二十歳になったら結婚するということになっている。
「だから、隆史くんが私を友達って思ってくれてて良かったなって……ごめん、でも、隆史くんは麗花ちゃんのこと好きだと思う……隆史くんが好きだから、私は隆史くんのことを応援してあげなきゃいけないって思うの」
たしかに、隆史には聞かせられない話だと麗花は思った。隆史に聞かせたら「好きじゃないのに、結婚するなんて、ダメだろう。離婚したいのか?」ぐらい言いかねない。
「瑠々ちゃん、隆史くんのこと、大好きなのね」
「うん……小学一年生のときからね」
瑠々の声がふるえていた。今にも泣き出しそうだと麗花は思って、そっとテーブルの上の瑠々の手に自分の手を重ねた。
瑠々が迎えの車で帰るのを、駐車場で麗花は見送って、今にも雨が降り出しそうな曇り空を見つめて考えていた。
(瑠々ちゃんに婚約者がいて、二十歳になったら結婚しなきゃいけないのは、どうにもできないことかもしれない。でも、隆史くんが好きって気持ちぐらい伝えさせてあげたい)
「麗花、なんかぼーっとしてないか?」
教室で隆史が麗花のおでこにすっと手をのばし、その手を自分のおでこにあて、体温をくらべていた。
「熱があったり、体調悪いわけじゃないから」
麗花は隆史に作り笑いをして、考えごとに戻る。
瑠々の打ち明け話を聞いてから、麗花は一人暮らしの部屋で寝不足になるほど考えていた。
(隆史くんが瑠々ちゃんの気持ちに気づいてくれたらいいのに、いい人なのに恋には鈍感なんて)
瑠々も隆史がもしかしたら好きって気持ちに気づいてくれてるかもと思っていたのに、麗花に「おさななじみの友達」と言ったと聞いて、とりつくろってはいるが、隆史が麗花にかまっているのを見て、ふっとさみしげな表情を浮かべている。
金曜日。学園の図書館で瑠々は本を返却したが、来週読むための本を貸りなかった。
「ねえ、麗花ちゃん……あの……明日、泊まりに行っていいかな?」
「私はかまわないわ。でも、急にどうしたの?」
「ちょっと話を聞いてほしいの」
「学校じゃしたくない話?」
「……うん、そうなの、ダメ?」
瑠々は遠い目をして顔色も青ざめて見える。
「瑠々、ちょっと、大丈夫。体の調子悪いの?」
「ちょっとだけ。でも平気だよ。私、ちょっと、一人で読みたい本があるから」
麗花は瑠々に自分の携帯電話の番号を、ノートの最後のページを少し破って、書いて渡した。
「学園前から7つ目のバス停についたら電話して」
「うん……わかった、明日、ついたら電話するね」
明らかに様子がおかしかった。

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