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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 368

書庫にはテーブルと椅子がある。傷んだ本を司書の綾小路は授業中など生徒が利用しない時間に、ここで補修している。
「じゃあ、始めるか」
「はーい、よろしく!」
「よろしくお願いします」
隆史は教科書を取り出し、ざっと見返す。テストの範囲の内容を目を通して確認している。
麗花も同じようにノートと教科書を確認する。
「隆史くん、これがわからないの」
ノートと参考書を見合せていた瑠々が困った顔で、麗花と隆史に聞いてきた。
「えっと、どれどれ……んー、これか」
隆史が参考書を見て確認する。
「教科書には載ってない応用問題だな。これ、麗花もわかる?」
「ちょっと難しい」
「よし、これはだな、まずはこの公式をだな……」
隆史は説明しながら、瑠々を回答に導いた。
「わあっ、ちゃんと解けましたぁ」
過程を隆史が説明すると麗花にもよくわかった。
「教えかた上手ですね」
「そうかな、もっとほめてもいいよ」
その後も、隆史たちは黙々と勉強を続けた。
「檜垣くん、あと5分で6時半になりますから、図書館を閉めますよ」
司書の綾小路先生が声をかけてくれた。
「じゃあ、今日はこのくらいにしようか」
「もう、そんな時間なんですね」
麗花はカバンに教科書やノートをしまいながら隆史に言った。
「いけないっ、綾小路先生、今、6時半って言ってなかった?」
「おー、言ってたよ」
隆史が瑠々にのんびりした口調で返事をした。
学園には表門と裏門があり、裏門側には駐車場があり、山崎家の迎えの運転手が瑠々を待っていた。お待たせしました、すいませんと運転手にあやまってから、車に乗る前に「みなさん、ごきげんよう、よい休日を」と瑠々が一礼した。
金曜日は図書館で読書をしていたりしがちな瑠々なので、ふたんの曜日より少し遅めの6時に迎えの車が来る。
「さて、俺らも帰りますか」
麗花と隆史は正門を出てしばらくバス停まで歩く。その間、麗花は何を話していいかわからず黙っていると、隆史が「たこ焼き食べたい」とつぶやくようにいきなり言った。
「たこ焼き?」
「ああ、中国にはないんだっけ。食べに行く?」
隆史に案内され、麗花がふだん降りる3つ手前のバス停から、5分ほど歩くとお好み焼き屋がある。
「いらっしゃい、ああ、隆史ぼっちゃんでしたか」
少し背中の曲がった老婆がにこにこと近づいてきて麗花に気づいた。
「ばあちゃん、たこ焼き二人前ね」
「まー、ぼっちゃん、かわいいお嬢さんを連れてきて。こんばんは」
「はい、こんばんは」
テーブルに鉄板がついている席に座った。
「これは?」
「この上でお好み焼きとかもんじゃを焼く。韓国料理のチヂミの仲間みたいなやつ」
隆史はそんなことを言っていた。
「隆史ぼっちゃんもデートで、ばあちゃんのところにかわいいお嬢さんを連れてきてくれるなんて、うれしいねぇ」
「麗花、迷惑ですって言ったほうがいーぞ。麗花は中国に住んでたから、たこ焼きを知らないんだ。だから、連れてきた」
「隆史ぼっちゃんったら、そんなこと言って。隠してもわかりますよ。さあ、召し上がって下さいな」
老婆がひょこひょこと軽い足取りで店の奥に戻っていった。
「麗花、中が熱いから、いきなり飲み込んだらダメだよ。いただきます」
隆史のまねをしてつまようじを刺して口に入れた。
外側がふわふわで中がトロ〜っとしている。
隆史と、はふはふしながら食べた。
「おいしい」
「そういえば、瑠々から聞いたけど、麗花も一人暮らしなんだって?」
「麗花も?」
「学園には寮もあるし、俺もふくめて一人暮らしは多いよ。瑠々みたいに送り迎えが来る家は少ないんだよ」
「隆史くんは、このへんに住んでるの?」
「そうだよ。ばあちゃんのところには、子供の頃からよく食べに来てるんだ」
「隆史くんのおばあさまですか?」
「いいえ、でも孫みたいな気がしてますよ。檜垣の旦那様がうちのお好み焼きがお好きで、隆史ぼっちゃんを5歳ぐらいの頃から連れてきてくれましてねぇ」
「そうだ。麗花、帰って晩飯作る予定なの?」
「ううん、お弁当か何か買うつもり」
「お好み焼きを焼いてやるよ」

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