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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 364

「この学校、檜垣くんのお家が設立したんだって。小学生からエスカレーター教育だから、小学生から高校卒業まで一緒だから、転校生はめずらしいんですよ」
食堂で働くエプロンをつけた従業員の女性が注文を瑠々と麗花から聞いて立ち去った。
「前の学校と教科書もちがいますよね。ちょっと普通の教科書より難しいんです。最近、本屋さんで参考書とか見たらぜんぜん簡単で、びっくりしたんですよ」
「私はずっと家庭教師がついてたから」
「じゃあ、学校、初めてなんですね。さすが帰国子女さんですね。わからないことがあったら、この私に何でも聞いて下さいね」
「瑠々、やったぞ。今日は焼きそばパンとクリームパンを買えた!」
ぽっちゃりとして中背の隆史が山崎瑠々に戦利品を見せるように、手に持ってきたパンを見せ「クリームパンは瑠々、好きだろ?」と。ぽいっと手渡す。
「檜垣くん、いいの?」
「たまには、いいんじゃない」
「わー、ありがと」
「こいつ、いいとこのお嬢さんなのに、クリームパンが大好きなんだ」
「クリームパンは私を裏切らない!」
二人の屈託のない会話に麗花が思わずくすくす笑うと、隆史と瑠々が顔を見合せた。
「こうみえて、授業もさぼったりするくせに、成績は学年でいつも5位以内をキープしてるんだよ。勉強は檜垣くんに習うといーよ」
「あっ、でも、美術と音楽は瑠々に聞いて。俺はちょっと苦手だから」
檜垣隆史は学園では有名な変わり者だった。
中学生の頃に画家の名前と作品名を暗記させたがる教師がいた。レオナルド・ダ・ヴィンチと遠近法という話を教師がしていると、隆史は手を上げた。
「なんなんだ君は、こちらから質問もしてないのに手を上げて」
「高校卒業までにアンディ・ウォーホルの映画の話まで、教えてくれるんですか?」
周囲の瑠々をふくめた生徒が隆史の言う意味がわからず、きょとんとしている。
中年の男性教師はこめかみに血管を浮かせながらも隆史に「ウォーホールを知っているとは感心だね、ところで君は彼のどの映画作品の話をしているのかな?」といかにも教える立場を保ちながら隆史に質問をした。
「ブルー・ムービー。あれ、山本先生は見ましたか?」
ブルー・ムービー。
アンディ・ウォーホルが脚本の執筆、製作、および監督を務めた1969年のアメリカ合衆国のエロティック映画。
アメリカ合衆国で広く劇場公開された、最初の露骨な性行為を描いた成人向けポルノ映画であり、ポルノの黄金時代の独創的な映画と見なされている。
隆史に映画のタイトルを言わせたことを、美術教師の山本は後悔し、同時に激怒した。
「授業を妨害する気なら、今すぐここから出て行けっ!」
美術教師の山本がうわずった声で叫んだので、クラス全体に緊張が走った。
「美術って、芸術大学とか受験しないと生徒に雑学だと思われちゃうよ、山本先生。ちゃんと教えてくれないと困る。なんでレオナルド・ダ・ヴィンチなのか、宗教画では描かれなかった精密な画風を目指したのが画期的だったってことの説明もなく、遠近法の話だけをされて、今も使われてるって言われても、先生の美術はそこで終わり?」

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