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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 361

1991年にソビエト連邦共和国が崩壊。
ソビエト連邦共和国だったロシアの周りの国を、NATOは取り込んでいった。
具体的には、バルト三国とも呼ばれるエストニア、ラトビア、リトアニア。ルーマニア、ブルガリア、クロアチア、ブルガリア、北マケドニア、モンテネグロ、アルバニア、など、ロシアに近い国をどんど取り込んでいった。
元ソビエト連邦共和国のロシアは、アメリカを主要加盟国とするでNATOの加盟国で包囲されてしまうという事態となった。
ウクライナはNATOの加盟国ではない。
ウクライナの南端のクリミア半島をNATO側にロシアとしては奪われると、ロシアの国土は広大な分だけ、防衛が難しくなる。西側を完全包囲されるのは避けたかったのかもしれない。
ロシアは隆史が言うところの「我慢くらべ」に負けたのか。
ウクライナに侵攻すれば経済制裁などを受ける不利益があっても、ウクライナは国益のために確保しておかなければならない要所と判断したのか。
日本は北海道の先でロシアと接している。
中国、モンゴル、北朝鮮は地続きでロシアと接している。
麗花はロシアがNATOとの緊張状態から隣国ウクライナへ侵攻する可能性があるという情報を得ていたが、中国がロシアがウクライナへ侵攻したとしてもロシアへ直接の攻撃を仕掛けることはおそらくなく、隆史が言うところの「様子をうかがって」いるだろうと判断した。
麗花はすでにロシアの侵攻が開始されたら金の相場が上がると判断して、金塊を購入済みである。
あとは相場の値上がり待ちである。
ロシアから小麦などを運搬している運送業の株などや半導体などに関する会社の株は変動が起きるため買い集め、ロシアの侵攻の3日後に手放すように指示した。
麗花の予想通りに、ロシアがウクライナへ侵攻を開始すると安定を求め金を購入する者たちは多く、相場が値上がりした。
小麦などの運送業と半導体製造や運搬関連企業は、ウクライナ侵攻の影響を受け、株価が急激に上がり、すぐに下落した。麗花は下がる前に売ったので儲けが出た。
隆史はこうしたことの影響を受けない。
もともと株取引などには、手を出していないからである。
隆史が国外情勢に対して暗躍している兵器ブローカーの組織に資金提供したり、極端な話だが、どちらかの勢力に加担するということを言い出したなら、世界情勢に影響を与えるので、麗花はそれに対応した指示を出さなければならないと考えていた。
「今夜は星がきれいに見える。なあ、麗花、ある日突然、戦闘に巻き込まれると知らないで同じ星の下で眠ってる市民もいる。小さな子供とかも。それなりに裕福な連中はとっくに逃げ出してたりするかもしれないけど。でも、情けないけど、俺はその人たちに何もしてやれない。さみしい話だよな」
もしも、隆史が何らかの手段で侵攻されるウクライナの市民に情報を流して戦闘に巻き込まれないように逃がそうとすれば、ロシアとしては重要機密の情報漏洩を防ぐために全力で隆史の暗殺を実行するだろう。
大統領暗殺による政権交代や、権力者に対して国内の反勢力の政治家を暗殺することが行われている国である。離れた日本から侵略作戦をだいなしにしようとする敵がいれば容赦しないだろう。
「隆史くん、ごめんなさい」
麗花は隆史が国外の見ず知らずの他人に対しても、悲しみでそれほどまでに胸を痛めるとは考えていなかった。
「世界で何が起きているか、麗花は教えてくれただけだろう。麗花があやまることじゃない」
隆史は麗花にそう言った。
この後12月にロシアが、アメリカとNATO(北大西洋条約機構)に提案した協定案では、軍備管理のための対話とともに、アメリカにはNATOの東方拡大阻止、NATOには東方拡大をしない約束と、軍備を1997年5月27日以前、冷戦終結後の東方拡大以前の状態に戻すことも求めている。
アメリカとNATOは、翌年1月のロシアに対する返答で、ウクライナへの脅威の緩和を条件に、軍備管理と対話に応じる姿勢を示している。その一方、NATOの「すべての国は他国や外部の干渉なく安全保障の枠組みを選択し、変更し、将来を決める権利を有する」として、「オープンドアポリシー」の原則を維持、軍備を東方拡大以前の状態に戻す撤収の要求も退けた。

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