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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 354

効果抜群なのだが欠点は5分間ほど視力を失いまぶたが開かない状態になることである。
もしも麗が〈神眼〉のリスクで視力を失う兆候が現れたら、隆史がこの液薬を作り治療するつもりで、遠い湯治場よりも近い場所に呼びたかった。
隆史に〈神眼〉の秘技を伝える役目を与えられなければ、麗が最悪の場合は視力を失うリスクを負う必要はなかったのだから。
隆史は谷崎麗に言わないけれど、麗もまた檜垣家の犠牲となった女性なのだという思いが、胸の奥にずっとひっかかっている。
(もしも、谷崎龍之介が自力か修行で〈神眼〉を身につけたとしたら、これから先は麗のような犠牲者を作らなくてもいい。どこかに何かヒントはあるはずなんだ。俺が気づいてないだけかも)
隆史が目を開け、マグカップのコーヒー牛乳を飲み干すと、またソファーベッドに寝そべり、雅樹と龍之介の残してくれた古いノートや谷崎家の古文書に目を通し始めた。
翌日、清水真奈美は本条恵美と一緒に初音の撮影スタジオである大正時代風の民家を訪れた。
「あら、隆史さんが一緒じゃないのはめずらしいですね」
「ええ、隆史さんは寝てましたから」
夜が明けてあわてて帰った隆史は、旧谷崎家でふとんもひかずに畳の上で寝そべってそのまま眠りこんでしまっていた。
本条恵美が旧谷崎家を訪ねると、そのまま隆史が眠り込んでいたので、そっと起こさないように、かけ布団だけかけてやり、清水真奈美と初音の撮影スタジオを訪れたのだった。
初音は隆史から清水真奈美が取材はあきらめ、さらに探偵助手に転職したことを聞いているので、清水真奈美を建物の中の各部屋を、燕杏と初音の寝室以外は案内した。
初音が燕杏をモデルに階段で撮影した画像をプリントアウトした写真に、清水真奈美はため息をつくほど感動していた。
「はあ……すごく、素敵な写真ですね」
「褒めていただき光栄です」
初音の他の写真を集めたアルバムを、応接間の年代物の椅子に腰を下ろして見ている姿を初音が微笑を浮かべて見つめている。
(ふふっ、胸が大きいのに、肥満しているように見えませんし、きっと縛ったら見栄えがする体つきです。それに、お顔も唇のあたりがふっくらとして、少し目元が下がっていて、縛ったら色っぽい雰囲気になりそうで、たまりませんわ)
隆史がいたら、初音が良からぬことを考えている気配を察して眉をしかめていただろう。
「このスタジオ以外でも良いのですが、清水さんが撮ってみたいところはありましたか?」
「たくさんあって困りますが、そうですね……温泉までの石畳の道に灯籠が灯った頃とか素敵です。そこに浴衣姿の後ろ姿で歩いてもらうと、本条さんとか背筋がきれいなので良さげです」
初音がうなずいて「そうですね」と言っている。
隆史がいれば「俺じゃダメか?」と言いそうだと本条恵美は思って苦笑した。
隆史がそばにいないのに、この場にいたらどんなことを言ったりするのか、想像してしまっている。

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