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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 348

「そうだった、どうしてライターって仕事をしているのか、本当にやりたいことなのかって聞いてみてくれっていうのも頼まれてたな。俺とそこを話そうか?」
本条恵美は隆史に説得するとき、清水真奈美にその質問を必ずしてほしいと頼んでいた。
隆史が指をパチンと鳴らし、清水真奈美の真向かいの、もとの位置にあぐらをかいて座った。
「声が出せるっ、誰か助け……て……」
「だから、俺にどうしてライターを続けているのかとか、本当にやりたいことなのかってことを考えて話してくれ。それ以外は声が出なくなるから」
隆史がまた指をパチンと鳴らした。
〈神眼〉で催眠状態にして暗示で約束させることもできるが、それは本人の意思表示ではないから、意味がない。
「生活のためよ。お金を稼がないと生活できない。取材をして記事を書けばお金がもらえるから」
「清水さん、お金がもらえる仕事はいろいろある」
隆史はそう言って、清水真奈美がまた話し出すのを待っていた。
「良い記事を書けば、読んだ人がよろこんでくれるから」
「よろこんでもらえることはいろいろある」
隆史はそう言って、また待っていた。
「自分の得意なことで仕事をしたかった」
「清水さんの得意なことはなに?」
「人と話すことが好き、写真を撮影するのが好き」
「何かを調べることは得意で、写真を撮るのも得意ってことかな?」
「そう。文章の書きかたは普通だと思うけど」
興味を持ったことを調べるのは好きなのは子供の頃から変わらない。写真は高校生の頃に雑誌のコンクールなどで入賞したことがあった。
「でも、プロのカメラマンになれるほどの腕前はないって思って、腕をみがきながらできる仕事を探したとき、編集者のアルバイトを見つけた」
「清水さんは編集者だったんだね」
編集者は、出版に関する工程のほとんどに関与する仕事だった。
掲載する記事の企画を立てる。企画実現に必要なライターやデザイナー、イラストレーター、カメラマンなどをピックアップし、予算を立てる。企画の承認が下りれば、必要なスタッフに発注する。
原稿やイラストなどが上がってきたら、確認作業をする。原稿がわかりにくければ修正を依頼するか自分で修正をする。予算に余裕がある場合は、校正を依頼することで誤字脱字を修正する、予算がなければ自分でチェックする。
また、予定の発売日に間に合うかなどの、スケジュール管理も行う。取材先などがある場合は、編集者が連絡をして許可を取る。紙媒体の場合には、仕上げた素材を印刷所で印刷するが。途中の工程で、印刷物に問題がないか直接確認する。
「アルバイトの見習い編集者から大手出版社の編集者として就職した。そのうち、人事異動があって漫画や小説の編集者の仕事を任されたけど、やりたいことがちがうって思うようになって。写真を撮影するわけでもなかったから」
「それで、フリーライターになったの?」
「そうよ。フリーライターでもいろんな仕事があるんだけどね」
エッセイや評論などを書くコラムニスト、広報・PRのためのキャッチコピーを依頼されて考えるコピーライター、企業や団体などのメディアに載るWeb記事を書くWebライター。
「講演会やライブとかに参加して、様子を伝えるイベント取材とか、著名人や企業の社長に直接会ってテーマに沿ってインタビューする人物取材とかの仕事もある。執筆だけじゃなく、撮影もできるから依頼は取りやすかった」
「クリームパフェの取材もしたんだよね」
「クリームパフェを取材したんじゃなくて、中華料理店の大人気裏メニューって企画を持ち込んだんだけど、あれはクライアントの意向で取材したのにボツになったから、個人のネット記事に上げた」
お試しの無料記事と月額の有料記事をネット上で、自分でクライアントなしで企画して掲載する。読者が増えるほど収入になる。
「最近はクライアントと企画交渉したり、予算をもらう時間とか手間がもったいないから、個人のネット記事を書いてるWebライターって感じで、どうにか生活できてる」

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