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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 345

「それも悪くない考えだわ」
徐麗花は、調教された牝奴隷を出荷して商売している組織の女首領である。
「麗はどうしたらいいって思う?」
「あたしは隆史さんの好きにすればいいって思う。ここの評判を広めて、もっと人を呼ぶようにしたいなら、今までのお客様とはちがう人たちを呼べるようにしないと」
「うん、そうなんだよな。それに初音の撮影スタジオもたまに愛好家じゃないプロのカメラマンとか来て使うから、その噂を聞いて清水さんが来た。人が来るたびに縛ってたら大変じゃないか」
清水真奈美を徐麗花や隆史がいたことは口止めしておいて、宣伝はしてもらえばどうか。
保守派の初音と開発推進派の谷崎麗では、考えがちがう。
「綾子さんはどうかな?」
「隆史様がお嫌でなければ、手なづけていただければよろしいかと」
「うーん、別に利用するために俺はするわけじゃないんだけど」
「隆史様は、まだ誰も孕ませていないではありませんか。子供を産むには良いお年頃の女性だと思われますが」
それを聞いた徐麗花が、谷崎綾子をじっと黙って見ている。隆史が他の女性と関係を持つのはしかたないとわかってはいるが、気に入らない。後継者など血縁である必要はない、という徐麗花の考えは自分だけでなく、隆史の後継者も適任者がいれば血縁である必要はないと思っている。
血統重視の谷崎綾子と能力重視の徐麗花の考えかたのちがいがある。
「燕杏は?」
「すでに人に知られた以上、そのまま何もせずに帰すことはできないでしょう。しかし、納得していただくために事情を説明すれば情報を与えることになります。隆史様、清水さんにここに来たことをすっかり忘れてもらうことはできませんか?」
「記憶操作っていうのは案外、むずかしいもんなんだよ。俺も先代当主の親父から記憶操作の催眠暗示をかけられてたからわかるけど、きっかけがあると解けてしまうんだ」
「では、誰にも会うことのないところに行っていただくしかないと思われます。初音に仕込んでもらい〈慶龍飯店〉に連れて帰っていただけば、いい人形として出荷できるでしょう」
「出荷したら、かわいそうじゃんか」
「良い御主人様のところに買い取られたら、人形は幸せです」
それを聞いている初音が目を輝かせている。
燕杏が裏の顔を出すとき、初音は興奮する。
始末する、もしくは調教および出荷するという意見は、徐麗花、燕杏、谷崎初音。
生かして帰し宣伝してもらう、隆史の愛人として手なずけるという意見は、谷崎麗、谷崎綾子。
「多数決にはしないぞ」と言った上で、最後に本条恵美に隆史は意見を求めた。
「あの人はわざわざ山の中のこの場所をいろんな人から聞き出してまで来た。それはなぜでしょう?」
「依頼者がいるのかな、出版社とか」
「先ほど、酔いながら話していたのを聞いているとフリーランスのライターさんのようでしたから、記事になる情報を必要なところに売るので、依頼者はいないと思います。依頼者がいると話していれば、隆史さんや麗花さんのことを探りに来た人かもしれないとボディーガードの私は、少し気にしていたのですが、どうもそうでもなさそうです」
カフェで取材が断られた時に、清水真奈美がかなり落胆している様子だったことも全員に話した。
「たしかにあたしも見た。泣きそうな顔になっちゃってたよ」
谷崎麗がうなずいて本条恵美に言った。
「素敵な温泉宿というだけでも記事になるでしょうが、お客さんがここに来たいと思う動機があれば、もっと記事が注目されると考えて、わざわざ一人で来た。それは同業者にまだ知られずに記事にするためでしょう。カメラマンも同行させず、撮影機材を自分で運んで来たということは、自分で撮影できるぐらい写真を撮るのが好きで得意ということです。初音さんも撮影はお好きですよね?」
「はい。とても大好きです」
「コスプレをする人たちはきれいに撮影されたいし雰囲気作りにこだわる点では、SM愛好家の撮影する人たちに近いと思うのですが」
「そうですね」
「雰囲気のある撮影スタジオを探している人たち向けの記事を書いて読ませたいと考える人は、コスプレをする人か撮影が好きなのでしょう」

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