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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 342

八神渉がカフェから出て、用事を頼まれてもいいように浴衣から着替えておくかと宿泊している古民家コテージに戻るつもりで道を歩いていると「すいませーん」と手を振りながら近づいてきたリュックサックを背負ったポニーテールの若いメガネをかけた女性がいた。
ライターの清水真奈美が隆史の湯治場を訪れた。ふもとの町で一泊して、早朝に無人駅まではタクシーで来たが、運転手が湯治場までの道を知らなかったので、そのまま歩いて湯治場まで来た。
八神渉は他の宿泊客の予定は来月までないと聞いていたので、清水真奈美に「谷崎家の人ですか?」と質問した。
「すごく素敵な温泉宿に、コスプレ撮影ができる撮影スタジオがあるって聞いて、東京から来たんですけど、途中で道に迷ってしまって」
ライターの清水真奈美は名刺入れから、名刺を取り出して八神渉に手渡した。
登山者のような服装の清水真奈美を連れて、カフェに八神渉が戻ってきた。
「おや、あなたはライターの清水さんですね」
記憶力のよい燕杏は〈慶龍飯店〉の裏メニューのクリームパフェを取材に来た清水真奈美のことを覚えていた。
(ええっ、なんで〈慶龍飯店〉の人がメイド服でこんな山奥にいるの?)
清水真奈美が驚いているあいだに、八神渉が受け取った名刺を谷崎麗に渡して、温泉宿とコスプレ撮影ができる撮影スタジオを取材に来たライターの人と説明した。
「うちの温泉宿は予約制なんですけど、それに取材の許可はオーナーの許可がないと受けていないんですけど」と谷崎麗はわざと隆史に聞こえるように、少し大きめの声で清水真奈美に言った。
「清水さん、何かお飲みになりますか?」
燕杏が声をかけてテーブル席へ案内した。
「燕杏さん、この人と知り合いなな?」
燕杏は〈慶龍飯店〉に一度裏メニューのクリームパフェの取材に、清水真奈美が来たことがあることを、はっきりとした声色で谷崎麗に説明した。
もちろん、隆史に聞かせるためである。
ライター仲間から、コスプレ好きな人のおすすめ穴場スポットがあるらしいと聞いて、コスプレイヤーを撮影するカメラマンに聞き込みをして、ようやくこの湯治場の噂を聞き出し、コスプレイヤーだけでなくSM関係の撮影スタジオとしても使われている噂も聞き出した。
SM関係の愛好家の集まりの人たちは聞き込みに行ってみたが、こちらは取材拒否されて聞き出せなかった。
これは直接行ってみるしかないと、清水真奈美は温泉宿の予約方法を探してみたが、普通の宿泊予約案内サイトには情報がなく、予約なしで足を運んでみたのだった。
清水真奈美はアイスティーを注文して、撮影スタジオ担当者の初音がそろそろ顔を出すはずと麗に言われて、かなり歩き疲れたこともあり待ちながら休憩することにした。
トレッキングシューズを履いて、スポーツメーカーのキャップをかぶって、山ガール風ファッションの清水真奈美は、デジタルカメラの機材用バックに衣服なとを詰めたリュックサックを背負って歩いてきた。これが重かった。
登山を趣味にしているわけでも、アウトドア系でもないが体力はあるほうだと思っていたけれど、思っていたよりもしんどかった。

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