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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 341

(おっ。燕杏さんのところも昨日の夜、やってたんですね。うちもそうで俺が朝寝坊したっす)
八神渉が燕杏の返事をカウンター席で聞いて、うなずいていた。
隆史は焼き上がったホットケーキを持って、恵美のいるテーブル席に戻ってきた。
燕杏は勘が鋭いので本条恵美の雰囲気から、隆史が昨夜は恵美と熱い一夜を過ごしたのを察している。そして、本条恵美の助手になる予定の谷崎麗も、勘が鋭い。なんとなく本条恵美の雰囲気がちがうことに気づいていた。
(隆史さん、結婚話を麗花さんに説得するのにやったはずなのに、愛人がたくさんいる人っていうのはまめっていうか、ほんと性欲旺盛だよな)
谷崎麗はそう考えていた。
(だけど、あたしのところにはちっとも来ないっていうのは、なんでなんだろ。もっと女っぼい感じが隆史さんは好みなのかな?)
徐麗花よりかは体つきは女っぼいが、口調や雰囲気は徐麗花のほうが女っぼいと、谷崎麗は思う。
この湯治場はいいところだが、隆史のそばに暮らしているほうが関係を持つチャンスがあると麗は思い、ここを出て暮らしてみたいと隆史に相談した。今の湯治場の状況は、徐麗花、本条恵美、谷崎綾子、そして谷崎麗の4人の愛人のうちのひとりという状況。それで隆史から手を出されないのでは、都会にはもっと多くの愛人たちがいるのにと麗はため息が出そうになる。
燕杏と婚約した谷崎初音や八神渉の同棲中の恋人である吉川雅美に対して、隆史は手を出さないと考えるのが、谷崎麗であり、手を出すことができると考える本条恵美とくらべて甘いところがある。
昨夜、本条恵美としたのだから、今夜は誰とも隆史はしないと谷崎麗は考えているが、本条恵美はバツイチの人妻である阿部美紀とセックスした隆史が、その日のうちに倉持志織と本条恵美のふたり相手に3Pしたのを経験している。今夜、また隆史がしたければ他の誰かとセックスすると本条恵美なら考えるだろう。谷崎麗の予想は隆史の性欲のことを甘く考えているところがある。
「ふふっ、隆史さんが言っていたメイプルシロップもご用意いたしております」と谷崎麗がわざと丁寧な口調と声で、隆史のそばにハチミツとメイプルシロップの入った容器をトレイに乗せて運んでみた。
「なんだ、麗、らしくない声を出して、なんか気持ち悪いな」
隆史が顔を麗に向けてそう言った。
「なんだと!」
麗がふくれっつらで、テーブルに両方の容器を置いてカウンターの奥に戻って、ちょっと乱暴に洗い物をした。
「隆史さん、今のはちょっと……今すぐじゃなくて、あとで落ちついたタイミングで謝ったほうが」
本条恵美が小声で隆史に言った。
「いや、まあ、驚いたけど、へんな感じがして」
「麗さん、たぶん麗花さんを隆史さんが連れてきて上品な感じのほうが、隆史さんがよろこぶかと思ってあんな感じで話しかけてくれたんですよ」
「俺はいつもの感じのほうが麗はいいと思う。気さくで、表裏のない素直な感じで」
「でも、ちょっと傷ついたと思いますよ」
「うん、じゃあ、あとで麗と話してみる」
燕杏は黙ってこんな3人のやりとりを聞きながら、仲の良い家族みたいだと思い微笑していた。
(隆史さん、麗ちゃんの機嫌を悪くしたけど、なんか俺にとばっちりは来ないかな)
そそくさとコーラを飲み終えた八神渉がそっとカフェから退散した。

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