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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 337

夜遅い時間は、今は麗のカフェでもあり燕杏のメイド喫茶だが営業時間外で、アイスコーヒーを飲みたいと思っても飲めない。
檜垣家の湯治場には、自販機やコンビニエンスストアーはない。
「ハーゲンダッツのアイスも買って来てあるよ。食べない?」
隆史は恵美とアイスが食べたくなったらしい。
「ええ、いただきます」
ソファーや冷蔵庫などはどうやって運びこんだのかと聞いてみた。電気関係の点検をしている電気屋に依頼して、発電機のある建物にしまっておいてもらい、そこから隆史が運び込んだらしい。
「えっ、大変だったでしょう?…
「ちゃんと道がわかっていれば、台車ではこんだからそうでもなかった。冷蔵庫もそんな大きいサイズじゃないからね」
「なんで谷崎家の人たちにここを内緒に作ったんですか?」
「猟師小屋は亡くなった谷崎椿さんと龍之介さんが村の人に見つからずに関係を持った場所でもあるから、綾子さんからすればちょっと複雑な思いになるかもしれないから。正確には綾子さんには猟師小屋の場所は教えたくない」
谷崎龍之介は谷崎椿と谷崎綾子の姉妹に、椿には初音を、綾子には麗を産ませている。
椿は檜垣雅紀に恋をしていたが、養子できた兄の谷崎龍之介との関係を知った上で関係を持った。
綾子は、そんな姉の椿に対抗心があったり、複雑な思いを持っているので、この猟師小屋があった場所のことを知れば、普段はもう昔のことはわりきっているつもりでも、龍之介を慕い、再婚しない綾子なので、昔のことを思い出してつらいかもしれないと隆史は思っている。
そんな場所に隆史が「隠れ家」を作ったのは、父親の雅紀と龍之介の「隠れ家」でもあった猟師小屋は山に薬の素材を採取に行くにも、湯治場へ行くにも隆史には便利で、宿泊客からも見つかりにくい場所でもあるからだった。
「谷崎椿さんは隆史さんのお父様の檜垣雅紀さんを好きだったんですよね」
「うん、そうだよ」
「でも、谷崎龍之介さんと関係を持った」
「それで産まれたのが初音だよ」
「檜垣雅紀さんと関係を持ちたいと思わずに、なんで谷崎龍之介さんと関係を持ったと隆史さんは思いますか?」
「龍之介さんと椿さんはどちらも、俺の親父のことが好きで、連帯感があったんだろうね。でも、椿さんとは俺の親父は関係を持とうとはしなかった」
女性を自我崩壊させる檜垣家当主の欲情の発作から逃れるために檜垣雅紀は、隆史を産ませたあとは、女性との関係を一切絶った。
しかし、龍之介との関係は持ち続けた。
「龍之介さんと関係を持つことで、椿さんは俺の親父と、どんなことをしても、どんなかたちであれ、つながりを持ちたいと望んだんたんだろうな」
「つながりですか」
「ちょっと悲しい話だけどね。龍之介さんは椿さんのために、俺の親父の身代わりになったみたいな感じだね、きっと」
隆史は源氏物語の話を恵美に話して聞かせた。
主人公の光源氏は源氏は幼くして母を亡くし、実母に似た継母藤壺を恋慕うようになる。
しかし継母なので恋慕っていても、報われる恋ではなく、いろいろな女性たちと関係を持ちながらも、藤壺への恋を忘れられずにいる。
のちに本妻の葵の上が亡くなった後は、藤壺によく似た彼女の姪の紫の上と結婚し生涯の伴侶とした。
その話を聞きながら、恵美は倉持志織と隆史と3人でセックスしたとき、隆史に犯されている倉持志織を自分の代わりに隆史のことを気持ち良くしてくれていると感情移入して、また同じように隆史のことを恋慕っていると共感して、強い連帯感や親しみがわいたのを思い出していた。
「綾子さんは龍之介さんのことが好きで、姉の椿さんにも憧れていて、椿さんのようになりたかったのかもしれない」
この湯治場の女将は谷崎椿から谷崎綾子に、谷崎綾子から、谷崎椿の娘である谷崎初音に受け継がれている。
「隆史さん、私のかわりになるような人はいますか?」
「いないよ。俺が恵美の亡くなった旦那のかわりになれないし、俺の親父や龍之介さんのかわりになれるわけじゃないのと同じことだ」
「私が隆史さんに忙しくて会えないときに、私としたくなって、私のかわりに隆史さんは他の人を抱いたりします?」
「恵美としたいと思ったら、恵美にすぐに会いに行くから、他の人をかわりにしてセックスしようと思わないけど」
「私は、隆史さんが他の人とセックスしてると思って嫉妬しそうな時は、私と同じように隆史さんのことが大好きな人が、私のかわりに、隆史さんを気持ち良くさせてくれたらいいなと思ったりすること、ありますよ」

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