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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 326

「そう、犯人はもう隆史さんたちに埋められちゃったのね」
小西真由美が深いため息をついた。
「生かしているうちに小西さんに会わせて、ちゃんと謝らせればよかったな」
「隆史くん、たぶん殺した女の顔もそういう奴はおぼえてないと思う。会わせてもわからなかったんじゃないかしら」
徐麗花がそんなことを口にする。
「小西さんは犯人を見つけるためにここから自由に移動したかったのかもしれないけど、犯人はもういない」と隆史が幽霊の小西真由美に言った。
それを聞いた徐麗花と本条恵美は、小西真由美に同情した。
隆史に優しくされて惚れたから、ついて行きたいと思っている恋心は同調している隆史にうまく伝わっていない。
「……隆史さん、ちがうの」
幽霊の小西真由美は震える声でつぶやいて、泣きはじめてしまった。
「ごめんな。生き埋めなんて話は小西さんにはすごくこわかったよな」
隆史がなぐさめるつもりでそんなことを言う。
「あー、隆史くん、女の子を泣かしちゃいけないんだよ」
困って顔を見つめてきた隆史に、徐麗花が言った。
「隆史さん、たまにすごく鈍感ですよね」
本条恵美も隆史に見つめられて、そう言った。
見かねた徐麗花と本条恵美はソファーから立ち上がり、隆史と幽霊の小西真由美から離れ、ベッドのそばでひそひそと話し合いをした。
二人に手まねきされ、隆史がベッドのそばに来ると二人が隆史に提案した。
優しくされて惚れた小西真由美の幽霊が、隆史に惚れて隆史を待っていたことを、隆史に説明した。
連れていくのはむずかしいなら、せめて今夜はちゃんと思い出を作ってあげて。そして、たまに会いに来てあげたらいいと思う、と提案した。
隆史は「わかった」とうなずいて幽霊の小西真由美のそばに三人は戻った。
隆史は泣いている幽霊の小西真由美のそばに行き、そっと頭を撫で、顔を上げた小西真由美に「俺を好きになってくれてありがとう」と囁いた。
それを見て徐麗花と本条恵美が小西真由美にうなずくとベッドのほうへ離れた。
しばらくすると、ソファーに座った隆史と、小西真由美の幽霊が手をつないで目を閉じた。
「私たちもシャワーを浴びて寝ておきましょう。朝9時から出発って言ってましたから」
「いい夢をみてね、小西さん」
本条恵美と徐麗花は、二人の寝顔を見て言った。翌朝、徐麗花と本条恵美がベッドで目を覚ますと、幽霊の小西真由美の姿は見えなくなっていた。
隆史だけ、ソファーで眠っていた。
隆史が目を覚まさないんじゃないかと本条恵美が不安になって声をかけようと思ったタイミングで、隆史が目を覚ました。
「二人ともおはよう、今、何時?」
「朝の8時前です。小西さんは?」
「恥ずかしいから、自分の部屋に戻るって。あと、二人にありがとうございましたって伝えて下さいって言ってたよ」
「いい娘ね。隆史くんにまた一人、幽霊の愛人がふえたのね。隆史くんもシャワーを浴びてきて、朝食にしましょうか」
徐麗花がそう言って、ホテルのメニュー表を隆史に手渡した。

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