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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 313

二人は現在、隆史用のハイヤードライバーとして働いている。ハイヤーは完全予約制の貸し切り送迎車のこと。ハイヤーは、多くの場合タクシー会社と企業の間で契約されている。
企業の役員や海外からの賓客、取引先の客の送迎、イベントのゲスト・講師などの送迎などにハイヤーは利用されている。
ハイヤーの料金システムは、一般的なタクシーとのちがいがある。一般的なタクシーは乗車した場所から目的地で降車した場所までの料金となるが、ハイヤーの場合には、営業所を出庫するときから営業所に帰庫するところまで乗車料金に含まれる。
ハイヤーでは企業の役員や取引先のお客様など、要人を乗せることが多いため、ハイヤーの中で、客が車内で電話をすることもあり、その際に聞いたことは他人に漏らさないことや、誰が、いつ予約しているか等の情報も社内規則で守秘義務がある。
他にも、約束の時間前には予約場所で待っていることや、客が近づいてきたときにハイヤーのドアを開けること、非喫煙者のためにタバコを控えてにおいにまで気を配ることなど、様々な気づかいがハイヤー運転手に求められる。
ハイヤー利用客の中でも、隆史は特別待遇の客である。現在、隆史は個人でタクシー会社と契約しているが、以前は普通の客としてこの会社のタクシーを利用していた。
その後、ハイヤーの契約をタクシー会社とするときに、契約の条件として、隆史がこの二人を選んでハイヤードライバーとして指名した。
高速道路のインターそばにあるこのラブホテルから車で20分ほどで最寄り駅に到着する。
〈HOTEL CRYStTAL CHATEAU〉は平日宿泊料金のために土日祝日料金よりかは安く、夕方17時から翌12時までの宿泊が可能で6800円〜9200円の部屋が20室ある。
隆史たちが到着した時、一番安い6800円の部屋と7400円の部屋の2部屋が利用中で、残りの18部屋から選ぶことができた。
「隆史さん、このラブホテルを利用したことはあるんですか?」と八神渉が質問した。
「うん。おすすめは今、利用中になってる一番安い部屋だったんだけどな」
「なんでおすすめなんですか?」
「お化けが出るって噂があって」
「まじっすか?」
「隆史くん、ロンドンのランガムってホテルの333号室みたいな感じ?」
麗花が聞いてきた。
ランガムホテルは高級ホテルで、ロンドン以外にも香港に2つあるが、幽霊が出る噂があるのはロンドンのホテルだけで、小さな女の子とか、ドイツ陸軍の兵隊とか、そういう幽霊が出る噂がある。
「まあ、そんな感じかな。一番安い部屋が空いてたら俺がひとりで泊まるつもりだったんだけど」
隆史はそう言っているうちに予約パネルの表示が清掃中に変わった。
「お、空いたみたいだな。他のみんなはそれぞれ好きな部屋を選んでくれ」
「あの、隆史さん、どうしてその部屋にこだわるんですか?」
本条恵美が質問すると、隆史が幽霊と遭遇した話を聞かせた。
隆史が小雨の降る5月の祝日に観光地の駅前から離れたこのラブホテルに宿泊した時、たまたま一番安い部屋しか空いていなかった。
夜10時すぎで地元のタクシーの運転手に案内されて、一人でも宿泊可だと聞いていたので雨に濡れた服を脱いでシャワーを浴びているとドアのチャイムが鳴った。
「あとで聞いたんだけど、以前は使われていたドアのチャイムは壊れていて鳴らないし、ホテルの従業員が連絡するときはベッドのそばな内線電話を使うから、使えても鳴らすことはないって言ってた」
浴室から上がってバスローブだけ着たところで、ドアが開いて、若い清掃員らしい女性が部屋に入ってきて、小さな悲鳴を上げてかたまって立っていた。

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