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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 309

麗花がシャワーを浴びて着替えていると、隆史が目を覚ました。
「おはよう、麗花」
「隆史くん、おはよう」
下着姿の麗花が、ベッドの上の隆史にキスをした。そのとき隆史の腹が鳴った。
「お腹すいてるの?」
「うん。麗花は?」
「私も少し空いてるかも。普段は朝食なんて食べないんだけど」
「ふむ、寝る子は育つ、だな。俺もシャワーを浴びてくる」
隆史がのそのそとベッドから離れて浴室にむかう。
麗花は夜中にセックスをして運動したからおなかが空いてるのかもと考えながら、ゴスロリ風のメイド服に着替えた。
「おはようございます。麗花様、檜垣様」
月岡愛莉が〈慶龍飯店〉で二人を出迎えた。
「隆史くんがおなか空いてるみたいなんだけど、料理長に今から作ってもらえるか聞いてみて」
「麗花様もお食事になられますか?」
「そうね。お願いします」
その返事を聞いて月岡愛莉は麗花の雰囲気が変わったような気がした。そうね、とは言うが、お願いします、なんて麗花は言わないと思っていた。
(そうか、檜垣様と朝を迎えて、くつろいだおだやかな気分なのね)
月岡愛莉は料理長に確認して何でも作りますと言っていたことを二人に伝えた。
「私はお粥を食べるわ」
「俺も麗花と同じのを食べてみよう」
月岡愛莉は二人の仲がとても良さげな雰囲気に思わず笑みを浮かべながら、料理長に二人の注文を伝えに厨房へ行った。
初老の料理長の張忠(ヂャンヂョン)は徐麗花から「お粥」と言われたと月岡愛莉から聞くと、一度うなずいて作り始めた。
15分後、張忠が麗花と隆史のお粥と油条(ヤオチャッカイ)という細長い揚げパンのようなものを運んできた。
「張忠さん、元気そうね」
「お嬢様もおかわりなくでなによりです」
どうやらこの二人は古い知り合いのようだと会話からわかった。
お粥は、あわびやえびや貝柱が入っているものや、フカヒレが入っているものではなく、シンプルな玉子粥である。
月岡愛莉はそれがちょっと以外だった。高級食材をたっぷり使ったお粥が麗花と隆史には作られて出てくると思っていた。
麗花はお粥を半分食べたら油条をちぎって入れてみて、と隆史に教えていた。
張忠は麗花に一礼すると、厨房に戻って行った。
「ヤォチャッカイっていうのか。麗花、これ、おいしい」
「気に入ってくれてよかったわ」
食事を終えた徐麗花は、張忠を徐家のおかかえ料理人にしたいきさつを、隆史に話して聞かせた。
麗花が徐家に迎えられたのは13歳の真冬だった。
母親が亡くなって、葬儀もあげられずにいた麗花のもとに徐家の大旦那という老人が現れて、母親の葬儀も上げてくれ、墓も作ってくれた。
「麗花、お前は私の娘なのだよ。屋敷から赤子のお前を連れて、お前の母親は姿をくらました。病にかかってお前を育て上げられないので、私に手紙をよこした。娘をどうかお願いします、とな」
麗花の母親は徐家に仕える使用人で、大旦那の子を孕んだが、それを本妻が嫌がり、まとまった金を持たせて追い出してしまった。

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