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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 302

徐麗花の組織が密輸しているものは人間、密売しているものも人間。
「世界で一番古い商売って何だと思う?」
徐麗花に言われ隆史が「売春」と答えた。
「そう答える人間は少ないわ。食料や衣服や家や土地って答える人は多いけど」
「食料は採取したり狩りをしていたんじゃないかな。衣服や家も作っていたはず。土地に価値があるっていうのは国ができてからの話で、それ以前って考えると、何を人は売り買いしていたか。貨幣が流通する前は物々交換だったろうから、お互いに必要な品物を交換していたんだろうけど、じゃあ品物が手元にない人は、狩りや採取がうまくいかなかった人はどうしていたかって考えると、売れるものは労働だけだったと思うんだ」
「一人で採取するよりたくさんの人で集めたほうがたくさん見つけられたり、狩りをするでもたくさんの人で狩りをするほうがやりすいだろうし、保存がきかない獲物の肉は、みんなで分けるほうが余らないかもね」
「でも、狩りや採取をしないで獲物を火で調理したり、セックスの相手をしていた人にも、ちゃんと食料や寝床は分けていたと思う」
「結婚って考えがまだなかった大昔の話ね」
「人口も少なくて、移動手段が徒歩で、船っぽいものを使って釣りや漁が始まったぐらいのころは、人の寿命も短かったと思うんだ」
「お年寄りになれる人がいなかったのね」
「セックスも貴重、人が少ないわけだから」
「セックスも労働?」
「大昔はそうだったのかもしれないと俺は思ってるんだけどね」
「なんで最初の商売って話を、隆史くんにしたのかわかる?」
「麗花の商売、というより徐一族の商売はもともとは人身売買から始まって今の財力と組織を築き上げたって話だろう」
「そうなの。隆史くんの檜垣一族はどうだったの?」
「俺の一族は平安時代からいて、陰陽師だったらしいんだけどね。まじないとか占いとかしていただけじゃなくて、お医者さんも兼ねていたようだ」
「今は宗教家ではないでしょう?」
「今の日本にはいろんな宗教があって、誰が何を信仰してもいい自由が認められている。占い師もいるし、医師免許を持った医師もいる。俺自身がやる必要はないと思う」
愛人の一人の倉持志織は、隆史を教祖として活動したいと強く望んでいるが、隆史にはその気がない。どの時代にも政権を握った者がいるが、檜垣家は歴史上の表舞台に立つことはしなかった。
政治家に資金提供したりもしているが、基本的には政治に関して指示を出したり命令することも隆史はしない。
最大のスポンサーという立場といったところだ。
「私の一族の組織も昔はアヘンを売った時期があって、満州国って日本が作った国があってケシが栽培されてた。青幇と組んで荒稼ぎした。青幇は上海マフィアの元になった結社だけど。そのへんは隆史くんのほうが歴史に詳しそうだから省略するね。その時代に稼げることを徐一族の組織はやってきたの」
「今は何が稼げるか俺は聞かない。聞いたら手伝えって言われそうだし」
隆史は金儲けの話に興味がない。
豪華客船のパーティーで初めて麗花と会った頃の隆史と今も変わっていないとわかる。
「隆史くんのところの宅配は組織全体からすれば大きく稼げてない活動だけど、続けさせてもらうわ。絶対に未払いの心配はないし、他の業者じゃできないでしょう?」
「うん、それはありがたい。他の業者は、迷子になるからね」

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