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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 289

徐麗花は自分の瞳の色を、悪魔のウルフアイズと陰口で呼ばれていることを知っていたし、徐一族の組織に敵対して損害をもたらす相手には容赦ない制裁処置で報復してきた結果だとわかっていたが、瞳の色を指摘されるのがあまり好きではなかった。
徐麗花のそばにいた燕杏が徐麗花の顔をはっとして見つめた。
隆史をパーティーに招待した資産家も燕杏に呼ばれ、隆史のそばにいたが顔をしかめた。
徐麗花に隆史は喧嘩を売っているのかと、資産家は逃げ出したくなった。
「あなたは誰なの?」
「俺は檜垣隆史。とても美人がたくさんパーティーに来ているって聞いて来たんだけど、なんかいまいちで、もうおいしい料理をたらふく食べて帰ることにしたんだ」
「あら、気になる美人はいらっしゃらなかったのですか?」
「ん、まあ、二人だけ見つけた」
「その人たちとは、檜垣様は歓談をなされないのですか?」
「燕杏って言ったっけ、さっき少し話したけど、まじめだね。そして今、徐麗花とは話してる」
「二人とは私たちのことですか?」
「うん。整形したり、化粧の濃い女性はあまり好きじゃない。それに話しかけられても、資産とか家柄とか、会社とか、そんな話ばっかりでうんざりしてるんだ。たとえば、このパーティーで一番気に入った料理とかスイーツは何か話したほうが、まだましな気がする……悪い、愚痴を聞かせてしまった」
パーティーに参加するのは人脈作りや儲け話のタネになりそうな情報を交換するのが目的で、隆史のようにナンパ目的で参加している者はいない。
徐麗花は移動の船旅の暇を持て余して、燕杏から、気晴らしにパーティーにでも参加しますかと言われて、来てはみたが、おもしろそうな人物は隆史しかいなかった。
他の参加者たちも徐麗花を知る者は、中国人の名家の令嬢ということや、噂では裏社会でも徐一族は顔がきく、ただの裕福な名家ではないと話していて、金儲けの情報のタネを拾いに来ている者たちは、警戒して近づいてこない。
徐麗花よりも謎の人物が檜垣隆史で、檜垣家が莫大な資産があり、また特別な存在だと知るほどの者は参加しておらず、隆史をパーティーに連れて来た資産家だけが、なんとなく把握しているにすぎなかった。資産家は大物政治家から隆史をパーティーに参加させてほしいと頼まれたので、連れてきたのであって、隆史と直接の面識があるわけではなかった。
資産家は燕杏に隆史を連れてきたいきさつを正直に説明して、自分にも檜垣隆史が何者かはよくわかっていないと話して、その場から逃がしてもらったのだった。
徐麗花はナンパに来た隆史に、一時間だけ二人だけの時間をあげるが、それで麗花を満足させられなければ海に捨てて鮫の餌になってもらうと燕杏に伝えさせた。
その時から五年以上経過している。麗花と隆史がセックスしたのはその時だけだが、その時に麗花は隆史に媚薬を使われて犯され、処女を喪失している。
その後、麗花の組織は日本にも手をのばした。
日本に檜垣隆史がいなければ、徐麗花は日本で組織を活動させようとはしなかっただろう。
檜垣隆史が日本では一般人には知られていないが、伝統がある檜垣家の当主として、権力を握っている政治家や財閥と呼ばれる資本家たちも逆らえない権限を持つ人物で、また暴力団や公安や警視庁も檜垣隆史には特別待遇で手を出せないことが、徐麗花は日本で組織活動をしてみてよくわかった。

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