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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 277

本条恵美はふたりの会話を、とても緊張しながら聞いていた。
徐麗花は燕杏の話が本当ならば、自分が檜垣家の大奥様になるために、隆史のそばに燕杏がスパイとしてついて、じゃまになる愛人の情報を報告せよ、という命令を出して隆史の専属メイドにした。
隆史が湯治場にずっと滞在しない限り、燕杏は徐麗花に命じられた任務を遂行できない。
徐麗花は、ひそかに燕杏に命じた任務を、隆史に阻止された状況となっている。
燕杏がついていられないのであれば、あとは隆史自身を他の愛人がいない、自分だけで独占できるところへ誘い出すという策を、しれっと徐麗花は隆史に聞かせてみて様子をうかがっている。
「あとは私が祝福すれば」と牽制もしている。
隆史の燕杏に対する命令は、自分が命じればなかったことにして、新しい命令を燕杏に遂行させることが可能なのだと隆史に教えている。
「私たちもあまり人のいないところで暮らせないかしら」なんて、もう愛の告白のようなもので、隆史の隣に、旅に同行した愛人の本条恵美がいるのを知っていて口にしている。
(どこにいて画面越しに話しているのかわからないけど、隆史さんに抱きついて、徐麗花に見せつけてやろうかしら)
もしも、この場に谷崎麗がいたら、画面越しに徐麗花に〈神眼〉で催眠をかけて、燕杏の結婚を承諾する言質を取るだろう。
隆史も谷崎麗によれば〈神眼〉も使えるらしいが、徐麗花に催眠をかけている様子はない。
隆史らしいとはいえ、隆史のほうが交渉としては不利な状況にある。
本条恵美は緊張に黙って耐えながらも、隆史の愛人として徐麗花の態度に対する苛立ちを感じていた。
「燕杏のことを愛してくれる人が、またひとり増えたのは、私もうれしい」
「でも、ちょっと奪われたみたいで、なんとなくさみしくないか?」
「ふふっ、花嫁の父親みたいなことを隆史くんは言うね。隆史くんが私に手を出したとき、燕杏も私を奪われたみたいで、かなりさみしかったと思うんだけど」

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