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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 276

隆史よりも徐麗花のほうが、たしかに世間への適応力は高そうだと本条恵美も思う。
「隆史様、私は本当にこの湯治場で、麗さんのカフェをやりながら暮らしていても良いのですか?」
「もちろん。ただし、メイドカフェだからな。徐麗花には話をつけておいてやる」
隆史はそう言ってはいるが、この場にいる隆史以外の全員が、燕杏と初音の縁談話がどうなるものかと、隆史には言わなかったが、かなり心配になった。
話し合いの翌日の朝7時に湯治場から、麗が運転するハイエースで無人駅に向かった。そのおかげで、隆史と本条恵美は夜22時すぎに都内某所の〈慶龍飯店〉でクリームパフェを食べていた。
小峰勝と月岡愛莉、八神渉と吉川雅美、隆史と本条恵美の六人が卓の中央にタブレットが写真立てのように置かれると、画面に注目した。
「小峰勝、卓をゆっくり一周回したら、隆史くんの前に画面が向くように止めて」
「はい、麗花様」
小峰勝が言われた通りにして、徐麗花は全員の顔を見てから「こんばんは、隆史くん、今夜は燕杏はいないの?」と画面ごしに話しかけた。
「来ていない、というか、命令して置いてきた」
隆史がクリームパフェを食べ終えて言った。
「温泉旅行に行くって話は燕杏から聞いてたけど、そのまま燕杏だけを温泉宿に残したの?」
徐麗花は、今夜は黒いメイド服を着ていた。リボンも黒で、ゴスロリファッションみたいに見える。
「燕杏は温泉宿の看板娘と婚約した」
隆史がゆっくりと徐麗花の顔を画面ごしに見つめながら言った。
それを聞いた小峰勝と月岡愛莉が驚き、顔を見合せて小声で何かを話していた。
「婚約者と一緒に燕杏を暮らさせてやりたくて、俺が命令して置いてきた」
「燕杏に隆史くんが温泉宿で残れって命令した。燕杏はその命令に従ったから、個人的な私情で任務を放棄したわけじゃない……ってことでいいのかしら」
「麗花、燕杏の任務を俺は麗花から聞かされてないんだけど、俺の専属メイドで、燕杏の心を癒してやればいいって話でよかったんだよな」
「隆史さん、燕杏はお気に召さなかった?」
「いや、とても気に入った。俺よりも燕杏を気に入った娘がいたけどな。燕杏はいい奴だよ。温泉地のカフェでメイド姿で、メイド喫茶を婚約者と一緒に経営してくれることになった」
「考えたわね、隆史くん。燕杏は隆史くんのメイドさんだから、カフェで働かせてメイド喫茶にしたってわけなのね」
「メイドさんだから、御主人様にご奉仕するだけが仕事じゃないだろう。燕杏の婚約した看板娘は、燕杏の体の秘密を知った上で惚れてる。俺は燕杏とその娘を結婚させて、檜垣家の伝統ある湯治場を燕杏とその娘、ふたりの間に子供ができたら、その子供たちに温泉宿を残してやりたいと思ってる」
「それは、私が燕杏の結婚を祝福さえすれば、燕杏が組織に帰らなくても暮らしていけるように、隆史くんが燕杏に用意した場所なのね……いいなぁ、私たちもあまり人のいないところで暮らせないかしら」
「幸せな気持ちになるかは、燕杏が感じることで、俺や麗花は想像することしかできないけどな。麗花の組織で働いていることは変わらない、麗花の命令した任務を遂行できるかはわからないけど、今は俺の命令に従って行動してもらってる」
「隆史くんの好きなクリームパフェが温泉地のカフェで食べられるってわけね」

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