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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 273

「そんな顔をなさっても、隆史様がなさったことなのですから、結婚するのか、まだしないのなら期限をはっきりさせて安心させるとか、何かしっかりしていただかないと困ります」
「燕杏、他に本妻にしたい女がいると言ったら、徐麗花はその女をどうするんだ?」
「さあ、あまり口にしたくないような酷いことをするかもしれません」
燕杏が顔色を変えずに、しれっとこわいことを隆史に言った。
(隆史さん、結婚したい人がいるのかしら?)
本条恵美も、じーっと隆史の顔を見つめた。
燕杏の向かい側で、初音がぞくぞくとした興奮に目を輝かせていた。
(燕杏さんは本当はあんなこわい雰囲気もできる人なのに、私にはすごく優しいとか……ああ、どうしよう、ギャップが素敵)
初音の隣にいる麗は、隆史の本妻狙いなのだが、それを気づかれたらやばそうな女がいると徐麗花のことを認識した。
「隆史様は檜垣家の当主様なのですから、どこの国のどんな身分の方であれ、言いなりになどなる必要はありません」
谷崎綾子は毅然とした口調で隆史に言い切った。
「檜垣家の本妻を名乗るということは、すべての愛妾たちの頂点に立つ者という意味です。そこのところをよく見極めた上で、そのお方がふさわしいと隆史様が愛して娶られるのであれば、私が意見を言うなど、おこがましいことでございます」
(あ、うちにもやばい人いるわ。頂点って何を比較しての話だかわからないけど、隆史さんが奥さんにするって決めたら、誰も文句は言えないってことはわかった)
麗が綾子の横顔を見つめたら、視線を感じたのか、綾子が麗を見て、何か言いたいことがあるなら言ってみなさいよ、という感じでにらまれた。
麗か綾子から目をそらして隆史を見た。
「先代当主の俺の親父の雅樹は、愛人はつくったけど誰とも結婚はしなかった。結婚したい相手が龍之介さんだったこともあるだろうけど、本妻を選ぶと愛人たちのあいだで派閥争いみたいなことが起きやすいのに気づいていたからだと思う」
隆史は燕杏にそう言った。
本条恵美は隆史の愛人たちのことを思い浮かべて、本妻派と愛人派で別れるとしたら、自分はどちらにつくほうがおもしろいかと考えてしまった。
燕杏は徐麗花が本妻になれば、本妻派につくし、燕杏の妻の初音も本妻派だろう。
谷崎綾子は本妻を立てて、自分もそれなりにしっかり、愛人たちを仕切っているような気がする。
麗は本妻派ではなく、自分の気持ちを優先して行動しそうな気がする。
愛人派で島田梨紗子と倉持志織が手を組めば、それなりの勢力にはなりそうな気がする。
隆史はそういう女性たちの派閥争いにふりまわされずに、それぞれと、のんびりとした感じでつきあいたいのだろうと本条恵美は思った。

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