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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 264

隆史は綾子の暮らす古民家から出ると、初音の暮らす家に訪れた。
「おい初音、五日間で縁談話をすすめたのはすごいけど、燕杏とはちゃんと話し会ったんだろうな?」
燕杏には初音が綾子と一緒に檜垣家の湯治場の維持管理をするので、通い婚でもよいと伝えたことや、燕杏がセックス嫌いなのを知っているし、惚れた人としかしたくない主義なのは知っていると隆史に話した。
「普通の男なら、谷崎家の婿で玉の輿だし、初音を稼いで扶養する必要もない、ずっと結婚しても、恋人同士みたいな夫婦でいられそうだし、離れているあいだに浮気したければできるし、初音も美人だから、その条件で飛びつくだろうが、相手は燕杏だ。あとはどんな条件を出した?」
「あなたにもしものことがあったら、私は後追いしますから、私よりも一日でもいいから長生きして下さいって」
「燕杏の仕事は今だけ俺の専属メイドさんだけど、徐麗花の優秀なボディーガードなんだ。徐麗花が簡単に手離すとは限らない」
「そこは燕杏さんと隆史さんが、うまくなんとかしてくれると信じてますから」
「あのなー、初音、俺がなんでもできると思ってるなら、がんばるけど、どうにもならないことだっていろいろあるんだぞ」
がんばるけど、と隆史が言ったので、綾子からだいたいの事情は聞いてきたらしいと初音は思った。
「私にできることはありますか?」
「そう言われると、ちょっと困る。初音がすることは、燕杏が今までの人生で知らなかったしあわせを感じさせることだけだ」
「私は、隆史さんのお妾さんになってあげられません。それに燕杏さんを隆史さんのセックスにはまらせるわけにもいきません。もしも、隆史さんが私から燕杏さんを奪ったら、恨んで心中します」
「そのかわり、麗をくれるらしい。初音、麗が俺みたいな愛人かたくさんいる男なんて嫌だから、実家に帰りますって言ったらどうする?」
「返品不可です。ちゃんと引き止めて下さい」
初音はそう言って、にっこりと笑った。
「燕杏さんから、今までどんな差別を受けてきたかも、隆史さんが差別しなかったことも聞いていますから。燕杏さんを私ほ、男性女性ではなく、燕杏さんという人間として愛すことにしたんです。私と燕杏さんの子供ができるかどうかは、神のみぞ知るところです」
燕杏がそこまで打ち明けて話したけれど初音はあきらめるどころか、あっさり理解を示して受け入れてしまったので、燕杏は驚いただろうな、と隆史は思った。
「初音の気持ちはわかった。いきなり結婚と言われても、燕杏の都合ってものもあるだろうし、結婚するつもりで燕杏は俺の旅行についてきたわけじゃない。帰って徐麗花と交渉してみるけど、もしも、結婚式って話が出たら、パスポートとか用意して出かけることもあるかもしれないぞ」
徐麗花が反対するどころか、結婚式を企画して予算の見積り出して隆史の全額負担でいいか相談してくるだろうと隆史は予想した。
「二人でウエディングドレスを着て、タキシードも着て、記念写真を撮影できればそれだけでいいかなって。私のほうで結婚式で呼ぶのは、綾子さんと麗、あと隆史さん、本条さんぐらいですし」
「燕杏のほうも、徐麗花と小峰勝と月岡愛莉の三人だろうから、新郎新婦以外には七人しかいない」
でも、徐麗花はやるときはやる。
結婚式を雑にしたら、すぐに離婚するかもしれないと、ついでに自分と隆史の結婚式も上げましょうと徐麗花は言い出しかねないと、隆史が初音に小声になってごにょごにょと言った。
「隆史様も結婚なさればいいのでは?」
燕杏にも初音にしたような話をしたら、隆史はそう言われてしまった。
徐麗花ほどの女傑となると、なかなか結婚する相手としてふさわしい人物はいないし、徐麗花が気に入る相手もいない。檜垣隆史なら徐麗花の結婚相手にはちょうどいい、他の男性では徐麗花の地位が低く思われかねないが、檜垣隆史の正妻となれば、その影響力は日本のクイーンと言っても過言ではない。

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