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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 262

「あたしもメイド服を着たほうがいいかな」
「隆史様しだいですけどね。初音に檜垣家の子を産ませると言われたら、あなたが谷崎家の娘を産むしかないし、二人とも献上せよというなら谷崎家は養子をもらいます」
檜垣家当主は男子でも女子でも、毒への耐性を持つ体質でなければ後継者になれない。七歳になったらタランチュラやコブラに咬まれる試練がある。そこで試練の前に毒への耐性がない子は、愛人の家の養子として引き取られる。
龍之介もそうやって引き取られてきた子だったという噂はある。噂が本当ならば、龍之介と雅樹は本当の兄弟か、いとこだったことになる。
「毒への耐性があったとしても、催眠で仮死状態にして産んだ娘を連れて帰ってやる。ここなら解毒できるから」
麗はあっさりとそう言った。
燕杏と初音の娘と隆史と麗の娘が産まれたら谷崎家の後継者は確保できる。
谷崎奏は三人目の隆史に献上された娘として受け入れられるのか、それも隆史しだいである。
(初音が燕杏さんに惚れてるのを見抜いて、わざと留守にした……なんて考えすぎよね、きっと)
綾子が帰ったあと、谷崎麗は一人でそう考えていた。
隆史が湯治場へ下山して戻ったのは、出発して5日後の午後だった。
「ただいま、綾子さん、これを使って料理を頼む」
背負っていったリュックサックに何やら集めてきた薬草やらが入っているらしい。
「隆史様、他の家には寄らずに来たのですね」
隆史が綾子の暮らす家に来るときは、用意された食事を食べに来るときが多く、隆史が話かあるときも誰かしらついてくる。
一人で来たということは、他の四人は隆史が山から帰ったのを知らないということである。
「うん。おむすびを作ってよ、綾子さん、おなかぺこぺこなんだよ」
隆史がそう言って、笑顔で綾子の顔を見つめてくる。
(あらあら、色気よりも食い気って感じかしら)
隆史に言われて、塩っけをきかせた具なしのおむすびに海苔を巻いて綾子が手渡す。
「できたての海苔がぱりっとしてるうちに食べるのはいいね。塩かげんもばっちりだし。おいしい」
隆史が三つほどおむすびを食べて、緑茶を飲んでから綾子のおむすびをほめた。
「そんなによろこんでもらえるということは、山の中でどんな食事をなさっていたことやら」
緑茶をもう一杯おかわりと言われ、急須から湯飲みにそそぎながら綾子が隆史に言った。
「そうだ、綾子さん、初音は燕杏のことが気になってたけど、俺がいないあいだに進展はあった?」
隆史があぐらをかいて、しれっと言ったので綾子のほうが驚いてしまった。
「初音は隆史様に燕杏さんとおつきあいしたいと相談していたのですか?」
相談はしてなかったが、初音が襲われそうになって本条恵美が押さえこみ、隆史が亀甲縛りに燕杏をしたときや、一緒に写真撮影をしたときの様子から初音は燕杏に一目惚れしたらしいのがわかったと隆史は綾子に話した。
「燕杏はたぶん惚れられて押しの強い女性には弱いと思ったんだ、徐麗花がそういうタイプだから。初音は見た目はおとなしげな感じだけど、麗よりも気が強いと思う」
隆史がそう言って湯飲みの緑茶を飲みほした。

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