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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 247

「檜垣当主の血や精液を使う秘薬なんていうものもあってその製法は秘伝とはいえ、漏洩することも長い歴史のあいだにはあっても、薬の素材は当主自身の体が作り出すものだったから、製法を盗み出しても同じように作られることはなく、できても粗悪なしろもので、その治療を檜垣家に泣きついて頼んでくるなんてこともあったらしい」
「隆史さんの精液を男性が飲むと、檜垣家当主でなくても欲情の発作が起きた、ということですね」
「強精薬の材料にもなるけど原液っていったらへんだけどあれこれ混ぜてない精液は女性には快感をもたらすが、男性には精力と体力を増強させる効果が強すぎる。龍之介さんは、大怪我をしたり、癌にかかって、二回死にかけたけど、先代当主の雅樹が龍之介さんを生かすために精液を飲ませた。回復する前に欲情の発作を起こしたけど、谷崎家の女性たちは龍之介さんの発作を鎮静化した」
なぜ、そんな危険なことを雅樹がしたのか、燕杏が隆史に質問した。
「龍之介さんは死んだことになっていたからじゃないかな?」
「なぜ、死んだことにして身を隠したのでしょう?」
「まだ後継者がいない檜垣家の当主と男性なのにねんごろになってしまったのを誰かに知られたのかもな。檜垣の当主は女ではなくて男の龍之介さんに夢中で、後継者ができなければ檜垣家は断絶するわけで、それを阻止したい連中は龍之介さんを殺害しようとしたのかもしれない」
「死んだはずの人が病院に行ったりできないのに、病気になったら、たしかに困るでしょうね」
「密入国者と同じですね、戸籍上の名前がなければ、病気になっても病院に行けない」
本条恵美と燕杏が隆史の話を聞いてうなずきあった。
「同性愛者への差別がなければ、龍之介さんは隠れる必要もなかったんだろうけど、今よりも差別があったってことなんだと思う。燕杏が男性でも隠れる必要はない」
隆史が言いたかったのは、燕杏に性別は気にしなくても、俺は差別したりしない、ということらしい。
「龍之介さんと燕杏は別の人間だし、先代当主の雅樹と俺も別の人間だから、俺の精液を飲んで同じ結果になるかはわからないけど、最悪の場合は燕杏は欲情の発作を起こす可能性がある。そうなったら、全員で燕杏を鎮静化させてから、死なせないように体力を回復させる」
「わかりました」
「嫌なら、無理はしなくてもいい」
「不承不承ながら、了承しましょう」
「もし燕杏を死なせてしまったら、俺は徐麗花に一生恨まれるだろうし、仇討ちされるだろう。燕杏よりも俺のほうがすげぇこわいんだからな」
「すげぇこわい」というのは仇討ちされるからではなくて燕杏を隆史自身が死なせてしまうかもしれないことがこわいと思っているのを、燕杏と本条恵美はわかっている。
「私が望んで挑戦することで、隆史様が気になさる必要はありません」と燕杏が隆史の顔を見つめて言った。
「私は何を準備しておけばいいんですか?」
本条恵美が言ったので、燕杏を初音と麗の姉妹にあずけ、本条恵美を谷崎綾子にあずける、と隆史か言った。
「俺は明日から山にちょっと入ってくる。戻ってきてふたりが準備ができたら……してみることにしよう」
隆史は最後だけ、ちょっと小声になったがふたりにそう言ってはにかむ。どうやら照れ隠しらしい。
本条恵美は、今さらそんなに恥ずかしがるなんて、とも思うがそんな隆史の笑顔につられてつい笑ってしまった。
燕杏も苦労してきたので隆史とセックスすることに、娼館の客とするのと同じだと気持ちを整理すれば恥ずかしさはないのだが、隆史の笑顔を見て、とても大切にされている感じがして、なんとなく恥ずかしくなってしまって、微笑してごまかした。

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