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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 230

檜垣家の当主が愛妾に産ませた子が、それが男子であれ女子であれ、才能がなければ後継者とはなれない。毒物への耐性もそうだが、愛妾たちが従うにふさわしいと認めなければ後継者として生きていくことはできない。
従う者たちに愛される存在かどうか、それは当主となる者が直面する最初の試練となる。
「もしも、谷崎椿が産んだ初音と麗が親父の子なら、俺と同じ後継者になれる可能性がある」
「檜垣家の後継者は、他の後継者候補を始末したりしないのですか?」
燕杏はそう隆史にそんな質問した。
「俺がいなくなっても、代わりにみんなのことを助けることを引き継いで続けてくれる後継者候補がいれば、もしもの時は、あとのことを任せられる。もし他の後継者候補がいればそれはラッキーなんだけど」
隆史は燕杏にそう答えた。
「私たち二人が檜垣家の当主候補かもしれないの?」
麗が隆史の話を聞いて肩をすくめた。
「私は隆史さんが後継者でいいし、これからも自分の命を粗末にしたら絶対に許さない。5歳の私が隆史さんを絶対に死なせないと思ったのは、今でも変わらないんだからね」
麗が隆史に微笑したまま、はっきりと言った。
「初音はどうだ、檜垣家の当主になってみないか?」
「なりたいと思いません。あとDNA鑑定もいたしません」
初音も隆史にきっぱりと言い切った。
(先代の当主様の隠し子かもしれないから、10年前に私を縛って犯さなかったのかしら)
思い詰めた表情で初音が隆史に質問した。
「10年前、隆史さんは、私たちが先代当主様の隠し子かもしれないと気づいていたんですか?」
「いや、10歳の麗が〈神眼〉を使ったときに、親父も〈神眼〉の使い手だったから、もしかしてと思っただけだ」
隆史の返答を聞いて初音はため息をついた。
どうして隠し子だと思ったのかを聞きたいわけじゃなく、10年前に初音を隆史が犯さなかったのはどうしてかを初音は聞きたかった。
「麗の〈神眼〉と先代檜垣家当主の〈神眼〉の目の使い方は同じだからな」
「……私は麗のような〈神眼〉の秘術は使えません」
「初音と麗は、母親は同じ谷崎椿だが、父親はちがうんじゃないか?」
「私にはわかりません」
5人で暖炉のある応接間に集まり話をしている。
隆史は過去の父親の隠された秘密を知りたいらしい、と本条恵美には隆史の話す様子を見ていてわかった。
燕杏は檜垣隆史が日本でどれだけの権力を持つ人物かをまだ把握しきれていない。隆史がとても裕福で、温泉のある廃村の土地や建物をすべて買い取り、谷崎家の三人に管理を任せていることは把握した。プライベートビーチのような、プライベート温泉地らしいと燕杏は考えた。
本条恵美は、檜垣家と谷崎家の関係のようなつながりはなく、個人的な愛人としてのつながりしかない。
燕杏は徐蓮花の組織から派遣されたメイドであり、隆史に仕えることになった下僕ではあるが、隆史が燕杏を友人のような態度で接しているため、御主人様と下僕という関係の感じではない。

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