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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 227

サーキュラー階段の途中に立つ燕杏の上にステンドグラスの窓があり光がさしている。二階の廊下の窓ガラスはステンドグラスになっている。
その窓の前に立つの燕杏の姿も初音は撮影していた。
「アルフォンス・ミュシャの絵画のような感じに撮れましたよ。これも素敵です」
初音はこんな調子で燕杏を撮影していた。
燕杏は写真のモデルをする日が来るなんて思ったことはなかった。
徐麗花に処罰されず、組織の幹部の仕事は小峰勝に任せることができた。燕杏自身は隆史のメイドに命じられ派遣されたことで、それまで命がけの緊張感の中で生きてきたことが実感できた。
(こんなにゆるい、のんびりとした時間を過ごしたことはガキの頃から一度もなかったかもしれない)
燕杏は作り笑いではなく思いがけず自分が微笑していることに、撮影されたステンドクラスの前に立つメイド服姿の画像を見て気がついた。
本条恵美も、コスプレはせずにスーツ姿で暖炉のある応接間で初音は撮影した。
「江戸川乱歩の小説に合いそう」
暇だったのかやって来た麗が、本条恵美を撮影した応接間の画像を初音に見せてもらって言った。
「あー、この中に犯人がいますって容疑者を集めて謎解きする前みたいな」
隆史がうなずいて言った。
本条恵美は燕杏のほうがモデル向きで、自分はモデル向きじゃないと思った。華やかさに欠ける気がした。
「お二人ともすばらしいです。この建物や室内の雰囲気にのまれずに、それでいて雰囲気を壊すことなく、ここの素敵なところを引き出してくれた感じです。ご協力ありがとうございました」
カメラを持つ初音は、燕杏と本条恵美にそう言ってとても喜んでいた。
すると、隆史が初音に言った。
「初音を撮ってやる。それ以外にカメラはないか?」
「えっ、隆史さんも写真を撮るの?」
そう言って麗が笑った。
「初音がきれいな写真を撮ったから自分も撮ってみたくなったんでしょう。私も初音のまねをして何回が撮ってみたことあるけど、かなりむずかしいよ」
スマートフォンのカメラ機能でも撮れるが、デジタルカメラもちょっと使ってみたいと隆史が言ったので、初音は二階の自室から持ってきた、予備のデジタルカメラを隆史に手渡した。
隆史がこのカメラで何を撮る気なのか、恥ずかしいことを期待してしまい、初音はどきどきしていた。
15年前、隆史は猛毒で欲情の発作を抑えたが、その猛毒の効果を体に越えさせるために、谷崎家の綾子とセックスして、初音に愛撫させた。
初音は媚薬を使われて亀甲縛りに柔らかい赤紐で縛られ、口だけで奉仕した。綾子は隆史に三回連続中出しをされて初音より先にぐったりと脱力してしまった。
初音は縛られ、じらされ、口で奉仕して隆史の精液を飲んだあと、隆史が体を撫で回しただけで絶頂して気絶した。
それでも隆史が毒を浄化できずにいたとき、麗の〈神眼〉で金縛りにされて、その夜の最後の射精をしたことで毒を体が越えた。
綾子と初音は〈神眼〉で15年前の淫らな一夜の記憶を封じられていたが、初音は隆史の媚薬の効果で、亀甲縛りが初音の欲情させる合図になってしまったのだろう。
隆史は、綾子は普通に起こしたが麗の〈神眼〉か、それ以前に隆史の父親の雅樹によって暗示が仕掛けられていたかわからないが、それぞれ二人は帰り、一夜の記憶を失ってはいる。
隆史は撮影はついでで初音の記憶を戻し、父親が二人に暗示をかけたのか調べてみるつもりだった。
当時五歳の麗が強力な先代当主が生前に仕掛けた〈神眼〉の暗示を受けたのは、三歳以下の時期だったと思われ、記憶らしい記憶は言葉にすれば支離滅裂になるだろう。
谷崎綾子と谷崎初音ならその記憶を封じられてはいるだけで、父親が麗をふくめた三人に暗示をかけた時の記憶はまだ持っている可能性かある。
谷崎綾子が先代当主の写真を初音のアルバムから移動させて自ら保管しているのも、先代当主が湯治場にこもり何をしようとしていたのかを自分が死んだあと隠すために暗示をかけておいたからだとすれば、先代当主の雅樹の写真はすでに処分されているだろう。

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