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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 214

意識を失っていた隆史は、どうやって幼い麗が自分の命を救ったのかはわからない。
正確には朝、目をさましたときに幼い麗も抱きついていた隆史が身を起こしたので、麗も目をさまして隆史にキスをしたのはよく覚えている。
隆史の宿泊していた旧谷崎家の入口に妹の靴が脱いであるのを見た姉の初音が、寝室の襖を開けた瞬間に、隆史に抱きついてキスをしている麗を目撃した。
全裸で寝ていた隆史はそのキスで勃起したのか、朝勃ちだったのかわからないが、麗と初音に勃起したモノを見られたのだった。
初音は顔を赤らめたまましばらくフリーズしていたあと、隆史と目が合うと、脱兎のごとく走って逃げ出した。
麗は隆史の手を引いて叔母の綾子の前に行くと「隆史さんをお婿さんにしたい!」と言った。
隆史が発作を抑えるために猛毒を服用して、昨夜は死にかけたが、朝、目をさますと麗が添い寝していて、すっきりと精力が回復していて朝勃ちまでしていたのを、妹を探しにきた初音に見られたと、綾子に説明した。
「檜垣様、谷崎の女たちはできることはすべて行って檜垣家当主の命を助けてきました。だからもしも衰弱の兆候を感じたときは、忘れずに私たちのところに来て下さい。檜垣様おひとりで決して無理をなされませぬようにお願い致します」
涙目の綾子に正座で頭を深々と下げられ、隆史は「わかりました」と言って、まだ心配なのか隣につきそっている麗の頭をそっと撫でた。
死の兆候を感じた男たちの寿命を延命してきた谷崎家の女たちは、どれほど治癒を施しても、本人が延命するために我慢をしたり、代償を払うことで生き延びるよりも、生きたいようにしか人は生きられないことを知っている。
先代の檜垣家当主の雅樹は、インポテンツのままで生活することを受け入れて10年の延命に成功した。
媚薬を使えば自分は勃起して射精する快感を失っても、たとえば手の指先で女性を愛撫してキスするだけでも絶頂させることもできる。しかし、死んでしまえば見ることもふれることもできなくなってしまう。
先代の檜垣家当主の雅樹と隆史は容姿も声も雰囲気もちがうが、自分よりも愛人たちをとにかく悦ばせたいというところだけは似ているところがある。
10年前はたしかに死の兆候はあり、それを直感的に感じ取ったのか、幼い麗が夜這いをかけてきて隆史は命拾いをしたのだが、今は欲情を無理に抑えこむのではなく、愛人たちとセックスをして発散させつつ、猛毒の服用を続けている。
猛毒の服用は体を蝕む。その疲労は蓄積されていくことで欲情の発作は起きにくくなるが、急に動けなくなったり、気絶したりする。それが進行すれば意識不明のまま衰弱して死亡する。
食事を終えて宿泊施設の古民家、旧谷崎家に三人で戻ってきて、燕杏と本条恵美は10年前のできごとや先代当主つまり隆史の父親の雅樹の話を隆史から聞き出していた。
二人は檜垣当主の宿痾である欲情の発作についても隆史から説明された。説明といっても「理性を無くして、ぶっ倒れるまでやりまくって、そのままくたばる」ということ。そうなる理由は隆史自身もよくわかっていない。
「ぶっ倒れたあとで、意識不明のままにならない訓練はできるよ。猛毒を飲んだら、体温も下がって、呼吸も少なくなり、鼓動も少なくなる。短時間の意識不明の状態を作って、そこから回復してくるパターンに体が慣れていれば意識回復しやすくなるんだ」

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