PiPi's World 投稿小説

媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

の最初へ
 207
 209
の最後へ

媚薬の罠 209

「カマキリのメスは交尾を終えたあと、まだ興奮していて逃げ遅れたカマキリのオスを食べてしまいますからね。気をつけて行ってらっしゃい」
氷川奏は探偵の本条恵美と燕杏が旅に同行すると聞いて、不承不承ながら、隆史の旅行を許した。
危険があれば、二人が隆史の命を身を捨ててでも守るだろう。
男性ばかり早死にするのは、むかしからの村の慣例で村の女たち全員と一人の選ばれた男性がまぐわうなどの祭が行われていたのかもしれない。村の外から来た若い男を狙って女たちが……かなり、脚色をきかせて隆史をおどかし氷川奏は送り出してくれた。
美少女の中島玲香は「温泉に行かなくても美肌ローションのお風呂でお肌すべすべで、マッサージもしてもらってるから行かない。でも、ちゃんと忘れずに帰ってきてね」と隆史の頬にちゅっとキスをして送り出してくれた。
廃村になった時に、旅館を経営していた家族だけは受け継がれた温泉のある土地から離れなかった。
かつての旅館の建物は老朽化で建て壊したので今はない。
現在は村に残された古民家を修繕して、水洗トイレをつけたりベッドも置いて、雰囲気がある客室としてリノベーションして使っている。
村長の屋敷は大きな客間があったので宴会場として使われている。厨房もあり、谷崎綾子の住居でもある。
外観だけを残して内装をカフェ風にしてある家もある。これは谷崎麗のカフェでもあり、住居でもある。
どの家も、茅葺屋根の古民家なのが隆史のお気に入りで、客はあまり来ないところだけれど、檜垣家の先代当主と隆史が継続して維持費を提供し続けている。
露天の温泉に一番近い旧谷崎家は囲炉裏があったり、和室があり、洋風に改装していない。この家には座敷わらしがいると伝えられていて温泉とならぶ、かつての観光名所だった。
他の客には外観をながめたり撮影するのみとしているが、隆史が来た時だけ、客室として解放される。
商家だった藁葺き屋根ではない建物もあり、大正時代風の洋風の建物がある。ここは谷崎初音の住居でもあるが、和室と古い調度品などもあるので、少し変わった使われかたをしている。
温泉を目当てに来る客ではなく、撮影用のスタジオとしてモデルに襦袢を着せて縄で縛る緊縛フォトの撮影会が行われたりする。荒縄で縛られるのが似合いそうな初音だが、客に縄の縛りかたなどを教えることもあるらしい。
燕杏は日本の古民家が珍しいらしく、柱を撫でてみたり、囲炉裏の説明を本条恵美にしてもらっていた。
茅葺き屋根は囲炉裏の煙をちゃんと逃がすが、雨漏りはしないと隆史が話して聞かせると、先人の知恵はすごいと燕杏は感心していた。
「お客様、お食事のご用意ができましたので、宴会場へご案内いたします」
「恥ずかしがり屋の初音がちゃんと女将さんをしてる姿を見る日が来るとは」
「隆史さん、私たち姉妹も大人になりましたから」
初音はひとみしりなところがある少女で、叔母の綾子と隆史が話をしている居間に挨拶に来ただけですぐに自室に隠れて出て来なかった。
「ここは辺鄙なところですし、住んでいるのも私たちだけですから、初音は男性に今まで会うことも子供の頃からなかったもので。お気を悪くなさらないで下さいね」
そんなフォローを叔母にされていた初音が、今はしっかりと接客している。

SNSでこの小説を紹介

レイプの他のリレー小説

こちらから小説を探す