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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 204

週刊誌の記者、清水真奈美は〈慶龍飯店〉の裏メニューでクリームパフェを注文をした。すると、メイド服姿の燕杏が苺のクリームパフェを運んでくる。
清水真奈美は燕杏という名前と女性ということだけで、どんな人物なのかは田中稔から聞かされていなかった。
また、田中稔は「ピーチパイ」から「桃花」と店の名前が変わったあと、デリヘル嬢を使って闇カジノの会員番号を客にこっそり渡していることを知らなかった。
清水真奈美は苺のクリームパフェをおいしいと思ったので闇カジノの噂はガセネタだったが〈慶龍飯店〉の裏メニューのパフェが絶品で、とても美人のメイドさんがいるとネット上で記事にした。
週刊誌の記事としては使えないと編集長に言われたので、清水真奈美は編集長が見ないと思われるネット上の記事にした。
この記事を隆史が読んでいた。
帰国した小峰勝と、もと村山綾乃の月岡愛莉はメイド服を着ている燕杏が苺のクリームパフェを隆史に運んで来たのを見て、声が出ないぐらい驚いた。
隆史と本条恵美、小峰勝と月岡愛莉のいる卓に燕杏が着席した。
口のまわりにクリームをつけて「うまい!」と言っている隆史。普段はスーツ姿でクールな装いとはまったくちがうメイド服の燕杏。探偵と名刺をもらったけれど女刑事の気配がする本条恵美。
フィリピンで徐蓮花から、日本に帰ったら〈慶龍飯店〉で燕杏に会って指示を受けるようにと言われ、そのとき、檜垣隆史と探偵の本条恵美が同席すると聞かされていたのだが、日本を離れているうちに何があったのか、と小峰勝は動揺していた。
月岡愛莉は燕杏のメイド服の姿にうっとりとしていた。胸元の谷間はセクシーで、スッキリとしなやかな美脚に細い糸を使って編まれたうっすらと素肌が透けている黒のニーソックス、これぞ絶対領域、と思っていた。
(猫耳とかしっぽをつけたら、もっとすごいことになりそう。ああ、素敵っ!)
「今夜は宴会ということで貸し切りにしてありますから、この時間から他の客はここに来ません」
檜垣隆史についての噂は小峰勝は聞いていた。
檜垣一族は平安時代から日本で暗躍していた歴史を持ち、現代でも莫大な先祖からの遺産を持つ資産家で、どんな政治家であれ、檜垣の当主以上の権力はなく逆らえないという噂である。
燕杏が緊張して敬語で話しているので、目の前の中背の小太りで温和な雰囲気の男性が檜垣の当主だとわかる。
「はじめまして、小峰勝です。燕杏の手下をしています」
小峰勝について、元公安の捜査官である本条恵美は
"狂犬"
というあだ名を持つ元刑事だと知っている。マトリの捜査官だった亡くなった夫が憧れていた人物で、どうやって鍛え上げたらそんな体つきになるのか、まったく本条恵美には見てもわからない。
「私は警察官から公安の捜査官に抜擢された過去があります。なので先輩の武勇伝は聞いています。すごい素敵な体ですね。本条恵美、今は探偵業をしています」
燕杏がやはりわかる人には小峰勝の体の美しさがわかるのだと思い、目を細めて微笑した。
「格闘ゲームのキャラクターみたいな人だね。俺は檜垣隆史、えっと、無職だ」
隆史の温和な雰囲気のまま、まったく緊張していないことに小峰勝はさらに驚いた。
見た目が筋肉がついていてこちらが望んでいなくても、相手に威圧感を与える体つきだと小峰勝は自覚しているが、隆史の態度にはその緊張が感じられない。
(この人は喧嘩させたら、絶対に強いだろうな)
小峰勝は檜垣隆史の底が見えないこわさに気づいた。
気持ちが先に萎えたほうが負けるのが喧嘩だと、小峰勝は思っている。

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