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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 202

金でどんな悪党でも弁護する矢崎だからこそ、檜垣の当主を敵に回せば裁判では勝てないのを知っていた。
探偵事務所で鄭虎の証拠の映像を見せられた。
被害者女性の女子大生デリヘル嬢では払えない依頼料を隆史から手渡されたあと「どちらにつくかよく考えて」と矢崎は言われ鳥肌が立った。
被害者女性の弁護なら自分でなくても、弁護士になりたての新人でも裁判に勝てると確信した。
「被害者女性に違法薬物を注射しておきながら、女性が望んで行為におよんだという主張は、極めて悪質なものであります」と矢崎が証拠を提出する。
鄭虎の国選弁護士は裁判長に「しかるべく」と答えただけで、裁判は検察側の求刑通りで減刑はなく鄭虎は裁かれた。
隆史は本条恵美と裁判を傍聴していて、少し気まずそうな顔をしていた。媚薬を使って女性を虜にしてきた隆史も、極めて悪質と言われた気がしたらしい。
「女性に、少なくとも私には、嫌な思いを残したりはしてないですから、そんな怒られた子供みたいなしょんぼりした顔をしてないで下さい」
裁判所から出て、二人でバスを待っているとき、隆史は本条恵美にそう言われた。
燕杏は探偵事務所から徐蓮花にリモートで面談した。
小峰勝と燕杏が人豚にするはずの村山綾乃を逃がしたことや、徐蓮花の許可なく檜垣隆史を探したこと。
小峰勝と村山綾乃と今生の別れに一夜をともにしたが、運転手にしていた田中稔が鄭虎に情報を売り、一週間だけ風俗店を鄭虎に任せたこと。闇カジノについては、鄭虎に任せず一週間、営業を中止したこと。
隆史が犯罪グループのリーダーが田中稔であることを、元闇カジノの店員の八神渉から聞き出していたこと。
鄭虎と田中稔に依頼された八神渉が檜垣隆史の別荘に暮らす若い女性を拉致するために侵入して失敗したこと。依頼したことを隠蔽するため八神渉と同棲中の恋人、吉川雅美を田中稔が拉致しようと若いチンピラを雇って頼んだこと。
チンピラは本条恵美という探偵がリーダーらしい子の小指を折ったらあっさり、鄭虎と田中稔の名前を吐いた上に、燕杏に依頼されたと言えと命令されていたことも、ペラペラと吐いたこと。
鄭虎が田中稔と薬物の取引がある関係だったこと。
檜垣隆史が田中稔をマトリに引き渡したこと。
探偵と一緒に風俗店に機材を仕掛けて鄭虎をはめたこと。
「まあ、俺が蓮花に隠しごとなしで全部話せって燕杏に言ったんだけどな。電話では話すことはあるが顔を見るのは久しぶりだね。徐蓮花」
燕杏の肩のあたりから顔を出して隆史がにやにやして蓮花に話しかけた。
いきなり、肩のあたりから顔を出され、燕杏があわてて隆史に席を譲ろうとしたが、隆史が抱きついて「燕杏、そのまま座ってなよ」と言うので、とても困惑した表情で燕杏が徐蓮花を見つめていた。助けて下さいという表情だ。
「隆史くん、うちの可愛い燕杏を、あんまりいじめないでくれる?」
隆史より三歳年下の徐蓮花だが、隆史のことを流暢な日本語で「隆史くん」と徐蓮花は呼ぶ。
本条恵美は"元締め"犯罪シンジゲートのボスに「優秀な探偵さんもいるんでしょ、顔を見せてよ」と画面越しに言われた。
隆史にせかされ、燕杏の右肩越しに緊張しながら本条恵美も顔を出した。
「あら、うちの燕杏とはちがうタイプだけど美人ね。隆史くんが迷惑かけてると思うけど、そういう人だから、あきらめてね」と徐蓮花がにっこりと笑った。
見た目では犯罪シンジゲートのボスだとは誰も信じないだろう。童顔で華奢で、かわいらしい女性で、年齢よりもずっと若く見える。
なぜ、徐蓮花がメイド服を着ているのか本条恵美にはわからない。燕杏もわからなかったのだろう。
「あの、蓮花様、今日はめずらしい服装をなさっているようですが」
「えっ、燕杏、変じゃないでしょ?」
「とてもかわいらしいと思います」
「でしょう、隆史くんはこの服装をした美人には3割増しで優しくしてくれるのよ」
徐蓮花がびしっと隆史を指さして言った。
燕杏と本条恵美が同時に「そうなんですか?」と思わず口にした。
「あっ、隠れた!」
隆史が画面に映らないように燕杏の背後で身を屈めた。
「燕杏、あのね、小峰勝のことはまだ好きかもしれないけど幼なじみの恋人のために小峰勝は命をかけるぐらいなのだから、あきらめて、隆史くんに慰めてもらいなさい。特別に許してあげる!」
「いや、あの、お咎めは……」

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