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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 197

そこに暮らしている檜垣隆史の館の侍女を拐ってくる依頼を徐蓮花が受けていたのか、鄭虎が組織に断りなく勝手に受けたのか。徐蓮花の組織ではすべての仕事の依頼は徐蓮花の承認されたものだけが行われる。
「燕杏、徐蓮花が日本に来るのはいつなの?」
隆史が燕杏に声をかけた。
「隆史さん、徐蓮花に会いに行くつもりですか?」
本条恵美が不安げな声で言った。
「そのほうがスッキリ早く問題が解決すると思うけど」
隆史がそう言うと本条恵美が不安げな表情になった。
少人数の犯罪グループや国内だけが活動範囲の犯罪組織ではなく、公安も手を出したがらない犯罪シンジゲートのボスに一人で会いに行くのは、さすがに隆史でも危険だと心配になった。
燕杏は小峰勝が行った見せしめの人豚をすりかえるという組織のルール違反が徐蓮花にバレたときに、小峰勝を無事に生き残らせたいとしか考えていなかった。
しかし、隆史からの情報から、組織幹部の鄭虎が独断で犯罪グループを作っていた疑いが浮上した。
犯罪グループに警察からの捜査が入って、手下が捕まっても、自分だけは徐蓮花の組織を利用して逮捕されずに私腹を肥やしていたらしいことがわかってきた。
警察が犯罪グループの運営していた闇カジノを摘発せず、情報を流して奪わせたのは、犯罪グループと徐蓮花の組織が直接関係があるのか確認するためだった。
犯罪グループが、"元締め"の徐蓮花の指示で活動していたとすれば、ストーカーのハッカーも徐蓮花の手下ということになる。そうなれば警察と徐蓮花の組織の関係にも影響をおよぼす可能性も出てくる。
犯罪グループのリーダーは田中稔ということをストーカーのハッカーからの情報から警察も把握している。
田中稔は暴力団とのつながりがないが闇カジノと無許可の風俗店を運営していた。儲け話にはたかりに来るヤクザもいるので、傘下に入るほどでなくても、それなりにつながりを持っておくのが普通なのに、暴力団とはつながりを持っていなかった。
どうして暴力団とつながりを持たないまま犯罪グループのリーダー田中稔は、闇カジノと無許可風俗店を運営できていたのか。
ストーカーでハッカーの寺山修(てらやまおさむ)は司法取引と犯罪グループからの保護を条件に、リーダーが無許可デリバリーヘルス店の経営者の田中稔であることを警察に教えていた。
寺山修は田中稔の徐蓮花の組織幹部とのつながりの噂を知っていたが、その幹部が誰かまでは知らなかった。
燕杏の弱みを握り、タイミングをみて騒げば自分の裏金作りの資金源として闇カジノや無許可風俗店の運営、そして違法薬物の密売を隠せると鄭虎は判断したのだろう。
荒稼ぎした金のほとんどを鄭虎はがめて隠している。
田中稔は鄭虎の身代わりとして利用されているとは思わずに、またしばらくしたら鄭虎が用意したリーダーの立場で高給を約束された生活ができると思っている。
鄭虎はいずれは田中稔に犯罪グループの責任を押しつけるつもりなのだろう。犯罪グループのリーダーは、鄭虎に逆らわなければ誰でもいい。
鄭虎は燕杏をどうにかして自分の愛人にできないかと考えていた。運転手で密告者の田中稔のことを燕杏にバラしたのは、ハッカーの寺山修が逮捕されたことでリーダーの田中稔まではもう警察がマークしていると鄭虎は予想した。
もう田中稔を利用して仕事はできない。田中稔は鄭虎に闇カジノの売り上げの60%を上納金として渡していた。
風俗店のほうからは上納金を取らなかった。
ハッカーの寺山修が逮捕されたあと、田中稔にすぐにどちらも店をたためと鄭虎は忠告したのだが、違法薬物の取引の場所でもあった闇カジノの夜逃げは間に合ったが、風俗店のほうは間に合わず、田中稔自身が燕杏に捕まるというドジを踏んだ。
捕まったときは命乞いをして店の権利は引き換えに渡してしまえと鄭虎は田中稔に教えておいた。

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