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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 196

「なんで蓮花のボディーガードがここにいるの?」
本条恵美におっとりとした口調で隆史が言った。
隆史のそばに本条恵美が立って、燕杏をにらんでいる。
「隆史さん、今日は帰って下さい。この人の話を聞いてはいけません」
「でも、話を聞いてやらないと、このボディーガードはずっとあの姿勢で動かないし、帰らないと思う」
隆史はそう言ってすたすたと燕杏に近づくと、平手でばちんと燕杏の頭をひっぱたいた。
「恵美、これで蹴られたのはかんべんしてやれよ」
どうやら、隆史は隠れて様子をうかがっていたらしい。
驚いて顔を上げた燕杏と隆史の目が合った。
「蓮花も近くに来てるのか?」
「いえ、檜垣様、徐蓮花は日本にはまだ来ておりません。今日はこの燕杏がプライベートで檜垣様に面会したく、そちらの探偵に檜垣様を探してもらう仕事を依頼しに来たのです」
「探偵の恵美に蹴りを入れて俺の居場所を吐かせようとしてたってわけか。燕杏、俺の恵美は強いぞ」
(今、隆史さん、俺の恵美って言った!)
思わず、本条恵美の口元がにやけてしまう。
「俺も名探偵に人探しを頼みに来たんだ」
そう言うと隆史はソファーに腰を下ろした。
「ピーチパイっていうデリヘルの店長で田中稔っていう奴が、渉に仕事を依頼した奴らしいんだ」
さらに、田中稔は隆史の愛人を拉致する仕事に失敗した八神渉を、始末しようとした。
「ちょっとお仕置きしようかなって思うんだ。恵美、探してくれないかな?」
八神渉の同棲中の恋人、吉川雅美を拉致しようとした連中から、八神渉と吉川雅美を高級ホテルのスイートルームに避難させた。
「拉致しようとした奴をもうしませんって言わせないと、ずっとホテル暮らしだから」
すると燕杏が「檜垣様、その話を詳しく教えていただけないでしょうか。その田中稔を後悔させることができるかもしれません」と言った。
隆史の隣で立っている本条恵美と隆史が顔を見合せる。
「俺は説明があまりうまくないから、恵美、ちょっと燕杏に説明してくれない?」
隆史の別荘に侵入した八神渉、隆史の別荘にいる美少女を拉致しに来て隆史に殺されかけたが、隆史に気に入られて逃がされた。
仕事に失敗した八神渉を始末するために犯罪グループは八神渉の恋人、吉川雅美を拉致しようとした。
仕事を依頼した犯罪グループの人間が田中稔というデリヘルの店長だと八神渉から隆史は聞いた。
燕杏はデリヘルを犯罪組織から奪ったときに田中稔を運転手にしたら、組織の幹部の鄭虎にあれこれ探られたと本条恵美に話をすると、本条恵美が少し黙って考えたあと、二人に「これは私の推論ですが、聞いていただけますか?」と言った。
犯罪グループは鄭虎という幹部の手下たちで、徐蓮花の目のとどかないところでこそこそ稼いでいた。
田中稔はもともと鄭虎の手下で燕杏の行動を探らせるために鄭虎に命令されて、燕杏の運転手になることを希望したのではないか。
「田中稔が犯罪グループが鄭虎に金を献上するために動いていたと証言すれば、あとは徐蓮花がその鄭虎と田中稔を俺よりもすごいお仕置きをするだろう。同棲中の二人は襲われる心配がなくなるな」
「隆史さん、公安や警察は徐蓮花の組織に関係する人間には関与しないことになってます。田中稔という人物が何か犯罪を犯していたとしても、徐蓮花の組織の人間ではないと証明されなければ逮捕できません」
「田中稔は八神渉に依頼した。そこまでは確認済みだ。田中稔は鄭虎から、誰かにやらせるかお前がやれ、とか言われたのかもな。とにかく鄭虎と田中稔に指示を出したのは徐蓮花だと疑われても仕方がない」
燕杏は二人の会話を黙って聞いて考えていた。
これは檜垣一族の惣領に恩を売るチャンスではないかと。
檜垣隆史の樹海の館に運搬係として行き来しているのは徐蓮花の組織の人間ぐらいしかいない。

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