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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 195

四年前、横浜港に停泊していた「エメラルドプリンセス」は、乗客定員2700名という豪華客船。全長約290mという大きさは、横浜ランドマークタワーの高さとほぼ同じ。船籍はイギリスだが、三菱重工で造船され、船内は日本人向けにあれこれとカスタマイズされている。三日後からは5泊6日で韓国釜山、長崎をめぐりまた横浜港に戻ってくるツアーで使われる予定になっていた。
隆史と徐蓮花が豪華客船のスイートルームで密会していたとき、徐蓮花のボディーガードとして旅に同行していたので、隆史の顔や腕時計を燕杏は知っている。
「エメラルドプリンセス」は別の9日間のツアーで沖縄と台湾の基隆に停泊して横浜に戻ってきた。台湾から徐蓮花と燕杏は途中から乗船して日本に来た。そして同じ客船で韓国に向かった。
隆史は徐蓮花の船旅の誘いをあっさり断った。
檜垣隆史は一夜で徐蓮花を虜にした。
徐蓮花が心から服従する人間は檜垣隆史だけだろう。
徐蓮花は10日後に日本へ来る予定になっていた。徐蓮花が日本に来れば、檜垣隆史に会いたがる。
本条恵美は徐蓮花については犯罪組織のボスで、元締めと呼ばれていることぐらいは知っている。
隆史の愛人のなかには、そんな闇社会の大物までいることに本条恵美は、またかと思った。本条恵美の目の前に内閣総理大臣を隆史はラブホテルに呼びつけたことがある。
燕杏の話の中に村山綾乃という名前が出たので、本条恵美はまさかと思いながらも、燕杏に確認してみた。
「村山綾乃さんというのは、ストーカーに刺された女性のことですか?」
「そうです」
燕杏は村山綾乃が風俗嬢をしていたことがあり、それで犯人に狙われたことがあり、務めていた店の罰金を払わずに逃げたので、犯罪グループから徐蓮花の組織が店を奪ったあと、落とし前をつけさせるために組織から追われていることも本条恵美に説明した。
徐蓮花の組織に関して公安や警察は一切関知しないことも本条恵美は知っている。
「組織のいざこざに隆史さんを巻き込みたくないと言ったら、どうするつもり?」
本条恵美はソファーから立ち上がり燕杏から離れてから、そう言った。
「力づくで聞き出すまで!」
燕杏が立ち上がり本条恵美に回し蹴りを放つ。
「くっ!」
本条恵美が蹴りを腕でガードして払った。
しかし蹴りの威力で腕がじわりと痺れている。
蹴りのあとに素早く燕杏が踏み込む。
みぞおちを狙って拳を突き入れてくる。
本条恵美が燕杏の右側に回り込むように避けた。
「いい動きをする」
燕杏が微笑を浮かべ体を旋回させ裏拳を放つ。
燕杏の手首をつかんでひねり上げようとしていたが、本条恵美が裏拳で顔面を打たれるのを避けて後退する。
燕杏と後退した本条恵美が、おたがい身構えて対峙した。
その時、事務所の入口から入ってきた隆史が、身構えて緊迫している二人を見つけた。
「なんだ喧嘩か?」
(隆史さんのバカっ、こんなタイミングで私のところに来るなんて!)
燕杏が隆史の方を向き、床に片膝をついて頭を下げた。

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