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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 191

小峰勝と村山綾乃を組織から逃がした情報が漏洩したのは燕杏の運転手の田中稔が別の組織内の幹部に買収され、情報を売ったからだった。
幹部の鄭虎(チェンフー)をふくめ燕杏が女性だと思っている者がほとんどである。情報を売った運転手の田中稔もそうである。上海に「軍鶏」と呼ばれた流氓グループのリーダーの話。香港で人気があった女装していた男娼がいたという話。それらが燕杏という一人の人物につながる噂話だと思われないように情報操作されてあった。
「お気に入りの手下の"狂犬"はどうしたんだ燕杏?」
「出張中ですよ、鄭虎」
「は? 羽田空港から"狂犬"は組織から海外に逃げたんだろうが」
空港に二人を運んだのは運転手の田中稔。運転手が鄭虎に情報を売ったと燕杏はすぐに気づいた。
鄭虎が騒げば、村山綾乃ではない月岡愛莉という日本人女性を人豚にした件も発覚しかねない。
(運転手は変えなくてはいけない。さて、どうしたら、人豚のオークションが終わるまで鄭虎をおとなしくさせられる?)
鄭虎をおとなしくさせる餌。
風俗店の運営権の譲渡。
それで納得させるためには鄭虎の徐蓮花に知られたくない弱みを握らなければならない。
二人はすでにフィリピンに渡っている。フィリピンには小峰勝を組織から逃がすための協力者はかなりいる。鄭虎がフィリピンに二人がいる情報をつかみ、捕まえるために動く頃には、すてにオークションは終わっている。
「金でなんとかなるなんて思ってないだろうな、燕杏。お前の大事な"狂犬"が連れて逃げた女がいたみたいだな。馬鹿な日本人の運転手なんて使っているから隙ができる」
ラブホテルに小峰勝といたことも情報として運転手は鄭虎に売ったらしい。
運転手は風俗店〈ピーチパイ〉の元経営者の田中稔。犯罪グループの情報を燕杏に売り、引きかえに徐蓮花の組織に逃げ込ませてほしいと命ごいをした。
燕杏から鄭虎に飼い主を変えることにしたのか、情報を鄭虎に売っても燕杏に発覚しないと気楽に思っているのか。
燕杏をマンションの自室へ連れてくるのに、鄭虎は自分の手下をよこし、田中稔には燕杏と鄭虎が密会しているのを知られないようにしている。
徐蓮花に燕杏の裏工作をすぐに暴露する気なら密会しようとはしない。小峰勝を海外に行かせたのには裏があるとにらんでいるが、何をしているかはつかんでいない。徐蓮花には、鄭虎と燕杏が密会していることを隠しておきたいということだろう。
「徐蓮花の裏をかいて、何を企んでいるかはわからないがこう見えても俺は組織には忠実な手下なんでな。裏でこそこそ燕杏が動いてるとわかったら、徐蓮花はどうするだろうな?」
鄭虎はそう言いながら、ブラウスの上から燕杏の胸のふくらみを揉んで顔を近づけてきた。キスされると思い燕杏が顔をそむける。
「そんなに嫌わなくてもいいだろうが。手下の筋肉野郎とはラブホテルでお楽しみだったくせに、俺とはしたくないか。てっきり俺はあんたを男嫌いなんだと思ってたが、一皮剥けばただの淫乱女だったなんて、俺はがっかりしてるんだ」
鄭虎はそう言いながら燕杏のブラウスのボタンを一つずつ片手で外していく。
紫色のレースのブラジャーと、胸の谷間があらわになる、
それを見た鄭虎が下卑た笑い声を上げた。
「ひひっ、ずいぶん色気のある下着をつけて来てくれて、俺はうれしいぜ」
鄭虎。痩せた四十代後半の中年男。髪に整髪料をベタベタつけてオールバックにしている。黒シャツに赤ネクタイ、黒のスラックスをはいている。背はあまり高くないが、かたぎのサラリーマンには見えない雰囲気がある。

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