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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 188

「こんな美人二人に相手をしてもらえるのに、なんか落ち着きすぎじゃない?」
わざと軽口を叩いてみせている綾乃の頭に、ぽんと手をのせ小峰勝は頭を撫でた。
いきなり監禁されたあと、ラブホテルに拉致されて、二人の相手をしなければ、殺されるより酷いことをされると脅され、それでも綾乃は泣き叫んだりもせず、軽口を叩いてみせている。
(心配ない、あんたは俺が無事に逃がしてやる)
小峰勝はそう思っている。
組織に入ってしまえば抜け出すのは容易ではない。
村山綾乃は社会的には抹殺されたようなものだが、まだチャンスはある。人豚にされたら、もう組織の道具として売り飛ばされるしかない。
手下として小峰勝がほしい、と燕杏が徐蓮花に申し出ていなければ、組織に敵対した人物として人知れず暗殺され、遺体も発見されていなかったはずである。
警察は徐蓮花の組織が関係している事案は事件として捜査を行わない。同盟関係が結ばれているようなものだ。
小峰勝はそれが嫌で警察を辞職して、修行の旅をしながら犯罪グループの商売を妨害した。旅費のすべては犯罪グループから奪った金だった。
かつて燕杏は「軍鶏」と呼ばれたが、小峰勝は「狂犬」と組織内で呼ばれた。
組織内でも、武闘派である燕杏のところに「狂犬」の始末がまわってきたとき、燕杏は小峰勝をスカウトしたいと思った。
小峰勝は燕杏の手下となって、組織の外側からはわからなかった他の組織との関係性を知った。
警察や公安も「元締め」の徐蓮花とは敵対せずに、法の網を抜け出している悪党どもの仕切りを任せている。
燕杏はまだ若いが組織の幹部の一人である。
犯罪グループでも徐蓮花の組織に逆らわず、服従しているグループもかなりある。「狂犬」の始末を取引先の徐蓮花の組織に頼んできた。
人豚から有名デザイナーのオーダーメイドブラジャーまでいろいろなものを徐蓮花の組織では扱っている。
徐蓮花の組織に支払われるはずの金を小峰勝は強奪した。
殺されるか、燕杏の手下として徐蓮花の組織の一員になるか。小峰勝は生きることを選んだ。
「二人に話しておきたいことがあります」
燕杏の声の雰囲気に、二人のじゃれあう動きが止まった。「私は徐蓮花を欺き通せる自信がありません。もちろん組織から二人が追われないように手を打ちます。それで私は人豚になるよりも酷いことをされるかもしれません。だから、小峰勝、その恋人と同じように、今だけ、私も抱いて下さい」
「燕杏さん、あんた何をする気なんだ?」
「あえて説明はしません。二人が知れば私と一緒に巻き込まれかねません。あなたたち二人は用意した旅券とパスポートを使い、ダナンで潜伏して下さい」
「ダナン?」
村山綾乃は海外に興味がないため、地名を聞いてもわからない。
「フィリピンですよ。小峰勝の知り合いが助けてくれるはずです」
小峰勝はかつてフィリピンで親が貧しく治療もされない伝染病の子供たちのために医者を診察へ行かせ、治療薬を与えた。また食料も一年間の配布を行った。
その時に使った費用は、犯罪グループから強奪した金で、徐蓮花の組織へと犯罪グループから払われるはずだった金も含まれていた。

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