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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 183

振り返った燕杏の花が咲いたような笑顔が消えた真顔を村山綾乃は見て、抱えていた服を落としそうになった。
燕杏はソファーに腰を下ろして脚を組んだ。
小峰勝と村山綾乃はその場で動かず立っていた。
「二人ともソファーに座って下さい。とても話しずらいです」
その時には燕杏の表情は微笑が浮かび、声の調子はおだやかになっていた。
「小峰勝(シァォフォンション)、まだ私は詳しく説明していません。この人に説明して下さい」
「わかりました」
小峰勝は綾乃になぜ目をつけられたのか。風俗店を犯罪グループから丸ごと奪ったときに罰金を払わずに逃げた記録が残っていたことを話した。
経営が徐蓮花の組織のものになったとき、他の風俗嬢だけではなく、組織のルールを破る者には、容赦なく制裁を加えることを示すために、綾乃を生け贄にすることが決められた。
もう罰金を払っても許されることはない。
綾乃を乱行パーティーなどで慰みものにしたあと、人豚、つまり四肢を切断して生きた性欲処理人形のようにしてオークションで競売にかけて出荷する予定になっていることも小峰勝は話した。
「信じられないかもしれないが、本当の話だ」
綾乃の身代わりに同じぐらいの年齢で、身長や体つきの似ているジャンキーの女性を犠牲にする。そのかわり村山綾乃という人間の戸籍や財産は徐蓮花の組織に奪われる。
密入国者を綾乃になりすまして生活させて潜伏させるために利用される。だから、もう、本物の村山綾乃はこの場から逃げたとしても、名前すらない。
組織にはハッカーもいて、他人の銀行のキャッシュカードの記録から暗証番号を簡単に解析できる。
戸籍や名前、財産まで簡単に奪われる。
しまいには手足まで奪われる、
人豚にされた女性たちは飽きたら処分される。長生きはできない。
「俺は燕杏(イェンシン)に、あんたを生かして国内で難しいなら海外に逃がしてくれと頼んだ」
選択できる道は二つしかない。
名前のない奴隷として死ぬか。
逃げて生きるチャンスをつかむか。
村山綾乃の戸籍や住んでいる住居、銀行口座も全部組織が使い、密入国者が潜伏しているあいだは、村山綾乃としてなりすまさせて生活させる。
そのため、本物の村山綾乃が人前に出て生活していると、密入国者のなりすましが発覚するおそれがある。
逃げて潜伏できれば戸籍を売りたいという人もいるので、村山綾乃は新しい名前で生活できるようにはなる。
「別人になったとして、全財産を失った私はどうすればいいの?」
「それは今は考えることじゃない。燕杏に逃がしてもらえなければ、奴隷にされて死ぬだけだ」
村山綾乃は燕杏の顔を見つめた。
燕杏は綾乃を見ていなかった。小峰勝を見つめている。
「ちょうどシャブを買いたくて戸籍を手放してもいいっていう女がいる。その女になって1年ほど潜伏していればいい。どうする?」
「奴隷なんて嫌。逃がしてほしい」
村山綾乃がすぐに小峰勝に返事をした。
燕杏は綾乃の決断力に感心した。
なぜ小峰勝が綾乃を奴隷にされて殺されないように動いているのか、そこをあれこれ追及したりはせずに、自分が生き残れるための選択を即決した。

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