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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 169

金をつかんで思い通りにならない立場から抜け出したいと思っていた。
我慢を続けて、まとまった金額の金を手に入れたのに奪われるなんてありえない、と思い逃げた。自分に惚れている男よりも金が自分を自由にしてくれると思いこんで。
貢ぐ金も尽きかけているのはわかった。
キャバクラ嬢をしているときに金の尽きかけている男性が気弱になっていく顔つきを村山綾乃は見てきた。
貢いでいた男は金が尽きて思い通りにならないので、金以外の方法で自分の道連れにするために刺し殺そうとした。
かなり危なかったが、賭けに勝ったと思った。
三年間で普通に働いていたら稼げない金額の金を手に入れることができた。
コンビニエンスストアーで働いている従業員が丁寧に「ありがとうございました」と明るい声で接客している。
(もらう金が少ないんだから、もっといいかげんにすればいいのに、バカなんじゃないの?)
村山綾乃は少しイライラする。
金を稼いでくる男をつかまえて、結婚しても我慢して生活を維持し続けるために貢がせ続ける。貢ぐことが当たり前に思わせるために、子供も一人ぐらい産む必要があるかもしれないと、村山綾乃は考えながら、店内にいる夫婦らしい男女をチラ見して、弁当コーナーでスパゲッティーのカルボナーラを選ぶ。
レジから「ありがとうございました」と明るい声を出しているポニーテールの若い女性店員の名札を見ると「スアン」と書いてある。
ベトナムからの留学生のようだった。
「袋どうしますか?」「あっためますか?」
ちょっとぎこちないが、隣のレジの大学生が笑顔もなく手を動かしているのと比べると、スアンは話しかけ村山綾乃の顔を見つめて返事を待っていた。
「いる」「あっためて」
わざとぶっきらぼうに村山綾乃は言った。
自動ドアから出るときにスアンの「ありがとうございました」という声が聞こえたが、男性店員の挨拶の声はない。
一人が大きな声で挨拶しているから、それで問題ないだろう、と思っているような態度だ。
村山綾乃はどちらの態度も気にくわない。
大学生らしい男性店員は給料以下の仕事をしているようにしか見えない。スアンは一生懸命すぎる。
どちらも過去の自分の姿を見せられている気になる。
キャバクラ嬢のときは、無駄に笑顔を作り話しかけた。
デリバリーヘルス嬢のときは、早く射精しろとしか思えなかった。
自宅のアパートから徒歩5分のコンビニエンスストアーから2階にある部屋に戻って、タブレットで映画を見ながらカルボナーラを食べた。
第二次世界大戦後、デンマークの砂浜に埋められた地雷処理をドイツ人の少年兵たちがいじめられながらする話だった。
少年兵が何人死ぬのか、それを気にしながら村山綾乃は映画をみていた。途中でシャワーを浴び、部屋着のサイズの大きめなTシャツでノーブラ、下はパンティという姿で、ベッドで寝そべり映画の続きをながめていた。
イヤホンをつけていて、玄関ドアがピッキングで解錠された音に村山綾乃は気づかなかった。
土足のまま男が二人、部屋に踏み込んできた。
見知らぬ男、一人は黒いワイシャツに黒のスラックスで見るからにいかつい体つきの男だった。もう一人は背の低い痩せた老人で、作業服を着て工具箱を持っていた。
イヤホンをつけたままベッドの上で起き上がったが、驚いて村山綾乃は動けずにいた。

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