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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 157

タクシーに乗って、本条恵美の探偵事務所に向かうあいだに八神渉が逃げないようにするために吉川雅美を拉致しようとしていたこと、口封じのために八神渉が狙われていることを説明した。
本条恵美は女性の吉川雅美が見てもかなりの美人で、まるで刑事ドラマの世界にまぎれこんだみたいだと思った。
100万円の人探しに八神渉が樹海に行って、洋館に侵入するとき割れたガラスでケガしたことなどを吉川雅美はベッドで聞いていて半分は作り話だろうと思っていた。
(あの話って、本当だったのかも)
隆史は女医の光峰晶と約束した日の3日前には別荘から出かけてきて、探偵の本条恵美に中島玲香を拉致させようとしたグループの動きを調べることや、八神渉の保護を依頼していた。
八神渉には同棲している女性がいることは、八神渉を1日ずっと尾行していて本条恵美はすぐにつかんだ。
隆史に八神渉の画像をスマートフォンに送ると「うん、その人が自称鈴木くん。鈴木くんの恋人も警護して」と追加で依頼された。
別荘では「自称鈴木くん」という愛称を勝手につけられている八神渉は、隆史に再会すると思っていなかったのでかなり驚いた。
「悪いな。俺のせいで君の恋人がさらわれるかもしれないんだ。仕事の面接帰りで、あとは帰るだけだろう。食事をおごるからちょっとつきあってくれ」
隆史に物騒な誘われかたで面接があった都内の駅前の喫煙所からタクシーに乗った。
「さっき、恋人がさらわれるとか言わなかったか?」
その時、探偵の本条恵美から隆史に電話が入った。
「あ、やっぱりね。こっちも鈴木くんと会えた、うん、じゃあ、またあとでね」
通話を終えた隆史が八神渉の顔を見つめた。
そして中島玲香の拉致がどうやって八神渉までまわってきたか、拉致しようとしたことをなかったことにするためには、八神渉を失踪させるつもりだろうと説明した。
「あんたに迷惑をかけたのを全部、俺のせいにして、自分たちは知らないふりをしようってわけか」
「うん、鈴木くんは理解するのが早いね」
「俺は八神渉。あの夜にあんたに言った鈴木っていうのは偽名だ」
「あだ名だよ。俺は檜垣隆史。あんたじゃなくて、檜垣さんとか、隆史さんとか、まあ、好きなほうで呼んでくれ」
「わかったよ、檜垣さん。俺はどうしたらいい?」
「鈴木くんは始末されないでいてくれたら、それだけでいい。そうそう、これから鈴木くんの恋人が拐われかけてたのを助けた美人の名探偵の事務所に行くところだよ」
「え、拐われ……なんだって?!」
「鈴木くんが交通事故で病院にいるからって言われて、黒塗りのスモークはったアルファードに乗りかけてたんだってさ。鈴木くんのことが心配だったんだろうな」
檜垣隆史にはかなりの財力があり、まだ権力者たちにおそれられている存在だと、八神渉は知らない。
犯罪グループが、隆史ではなく自分を狙ってくるのかわからないと素直に言うと隆史はにやにや笑って言った。
「バカだから弱いものイジメが好きなんだよ、きっと」
隆史が得体の知れない毒薬を使うのは身を持って知っている八神渉だが、隆史が特別な存在だとは想像外なので、自分が探していた中島玲香という少女の存在を隠すために犯罪グループの誰かが口封じのために動いているのではないか、と考えていた。
犯罪グループが八神渉な口封じのために始末しようとしているのは合っているが、隆史の愛人を拉致しようとしたせいだとは想像しきれていない。

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