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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 120

隆史は銀座から、椎名瑶子の部屋に行くつもりだった。
疲れたときや、自分が瑶子のことを好きだと思い出したときは、瑶子に会いに行く。
電車で隆史の座席の前に吊革をつかんで立った若い女性がいた。疲れているのか、目を閉じている。
隆史は顔を上げて、ブラウスとスラックスで黒いストッキングをはいた隆史より少し背の高い女性を癖でチェックしていた。胸はさほど大きくはない。
目鼻立ちはキリッとしていて整っていて、唇はそれでいて薄くはなく艶かしい。気は強そうだが、蕩けきったらかなりやらしい表情になるだろう。
隆史は席を立って、目の前でうとうとしている女性に席をゆずった。
「お疲れのようですね、もしよかったら座ってください」
怪訝そうに隆史を見た女性は、何も言わずに隆史から離れてドアのそばに行ってしまった。
(よし、あの女を犯すぞ)
隆史は香水のようなスプレータイプの媚薬を持つと、女性に近づいた。隆史がそばに来たので、女性は明らかに迷惑そうな表情を浮かべた。
これが整形外科医の光峰晶(みつみねあきら)と隆史の出会いだった。
「あっ」
隆史は光峰晶のまわりにシュッシュッと媚薬を吹きかけ、「マスクしてないから消毒」と意味のわからないことを言った。
整形外科医の光峰晶は、仕事を終えてコンビニで買った缶チューハイを一本ぐい飲みして帰宅する途中だった。
缶チューハイを飲んでマスクをつけ忘れていた。
媚薬を嗅がされた光峰晶が酒の酔いもあり、ぼおっとなって手すりにつかまっている。
「どこの駅で降りるんですか?」
隆史が知り合いのように話しかけた。
「あなた、誰、私を知ってる人?」
「今日、初めて会った人ですよ」
隆史は無視されるかと思ったが、光峰晶が話しかけてきたので、媚薬の効果を確信した。
晶は病院に出入りしている関係者かと思ったが初対面だと言われ、首をかしげた。
「わかりやすく言えば、ナンパです」
「いい度胸してるじゃない。でもイケメンって感じでもないのに、声をかけちゃうって……」
その時、隆史の腕時計がちらっと光峰晶の目に入った。
コスモグラフデイトナのアイスブルー。
光峰晶は隆史の顔と高級腕時計を見比べてしまった。
パーカーとジーンズにスニーカーというもさっと見栄えのしない隆史の服装の中で腕時計だけが異様な感じがする。
「ちょっと、腕時計を見せてくれる?」
隆史が腕を突きだして光峰晶に腕時計を見せた。
「ありがとう。めずらしいものを見せてもらったわ」
「このあと、何か予定ありますか?」
「帰って寝るだけよ」
「俺は特に何も今夜は予定ないんですけどね」
「高級ホテルのスイートルームを用意できるなら、明日は休みだからつきあってもいいけどね。でも、無理でしょ?」
「交渉成立。言質は取ったからね」
隆史はあっさりと電話一本で高級ホテルのスイートルームを確保した。
「ええっ、本当に?」
「次の駅でおりてタクシーで行こう」
「ちょっと、私、あなたの名前も知らないし、私の名前も知らないでしょう?」
「名前に意味があるのかな?」
光峰晶は子供のころ女の子っぼい名前じゃないとからかわれたことがあり、自分の名前をあまり好きではない。
「じゃあ、俺はポチでいいや」
「なにそれ。じゃあ、私はにゃんこで」
光峰晶が微笑を浮かべて言った。

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