PiPi's World 投稿小説

媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

の最初へ
 1093
 1095
の最後へ

媚薬の罠 1095

亡霊の真帆が身体を支配しているあいだのことを、真麻が思い出そうとすると記憶が曖昧になっている。
売人のカズキに弄ばれた人妻の高坂美和が、心のバランスを保つために多重人格になっていて、幼い頃の人格の美和と檜垣隆史は夢を通じて会ったことがある。
吉沢真麻の心のバランスが大きく崩れそうになると、亡霊の真帆が身体の身体の主導権を握って真麻を守っていた。
真麻の身体に憑依して、ほぼ同化しつつある真帆の亡霊とは、もうひとりの美和のように、幻想界から真麻の想像力によって再構成された存在である。
生前の真帆は、幻想界からレズビアンの恋愛感情を心に抱いていた。真麻は自覚していなかったが、ふたりは同じ恋愛感情を心に抱いていた。
吉沢真麻は愛していた姫野真帆の死を深く悲しみ、幻想界から姫野真帆の意識の散らばる断片を心に再構成した。
姫野真帆の亡霊は、真麻と一緒に成長し続けている。真麻よりも自分の肉体を持たないために、幻想界からの影響を受けている。そのため姫野真帆の亡霊は、多重人格の人妻の高坂美和の別人格の少女よりも、不安定な存在である。
吉沢真麻は、月虹学園の女子寮に暮らしていて、初めのうちは女子たちのレズビアンの恋愛に戸惑いを感じた。
姫野真帆の死にショックを受けたことで、吉沢真麻は、姫野真帆のことを少しずつ忘れていった。同時に姫野真帆の亡霊を幻想界から再構成した。さらに姫野真帆の亡霊を憑依させて、同化しつつある。
同じように島袋琉(しまぶくろれん)が月虹学園に入学して、親友の星野舞と川合望の女子寮の部屋に出入りするようになった時に、レズビアンの女子たちに対してなんとなく違和感を抱いた。
島袋琉はフランスのパリで、歳上のバイセクシャルの化学者のアルベール・レノとアナルセックスではあるがセックスの経験があり、同性愛の恋愛感情に疎かった。
吉沢真麻の場合には、すでに幼少期に姫野真帆との同性愛の恋愛感情を抱いていた。友情の親密さと愛情が絶妙に混ざりあってひとつになっているような、くすぐったいけれど安らぎもある恋愛感情を心に眠らせていた。
月虹学園の女子寮で、真麻がレズビアンの女子たちに戸惑ったのは、同性愛の恋愛感情を思い出してしまえば「真帆ちゃん」を亡くした深い悲しみのショックを受けることに無自覚で警戒していたからである。
島袋琉は、星野舞と川合望のじゃれあいに同性の友情の親密さを感じた。だが、それがさらに親密さを増すと、レズビアンの恋愛感情も芽生えることがあると考えた。
吉沢真麻には、自分の心に同性愛の恋愛感情が眠っているとは、心の防衛もあり思い浮かべられない。男性と女性が愛し合うのが普通という常識という固定概念がある。
島袋琉はアルベール・レノがバイセクシャルで、島袋琉と出会う前は少年愛のゲイだったことを琉なりに理解している。戸惑う吉沢真麻より、島袋琉は物事の考えかたに順応性がある。
親密でいたわりあうような優しい安らぎを望んでいる同性愛。忘れてしまっている「真帆ちゃん」を求める真麻の心と、男性と女性という関係にとらわれた恋愛の常識とのあいだにズレがあるため葛藤が生じ、戸惑いがあった。

SNSでこの小説を紹介

レイプの他のリレー小説

こちらから小説を探す