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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 1039

かつて高野山だけでなく、富士をふくむ全国の霊山が、高野山と同様に女人禁制であった。
この女性の入山を拒む禁忌が破られたのは、明治5年(1872年)に明治政府による布告によるものである。

太政官布告98号
「神社仏閣ノ地ニテ女人結界之場所有之候所、自今被廃止候条、登山参詣、可為勝手事」

鏡真緒が祓魔師として退魔行を許されているのは、この明治政府の政策により禁忌が破られたことの結果といえる。戦争による多くの死者が出たあとで、その後の対策に、女性も霊を鎮める役割が行えるように育成させる準備を、国の政策で行ったような結果となってしまった。
1945年(昭和20年)8月15日。正午からラジオで放送された玉音放送により、前日に決まったポツダム宣言受諾及び日本の降伏が国民に公表された。
それから、売春防止法の公布が行われたのは1956年(昭和31年)5月24日である。
それまでの期間は、のちに売春として規制されることは政府によって黙認されていたのである。
敗戦して占領された結果、アメリカ軍の兵士に、女性たちが飯炊き女のように扱われたので、規制できなかったと考えるかもしれない。
過去に女人禁制を政策として解放したのは、権威を政府に集中させるために宗教関連の特別性を失わせるために施行されたものだった。神社合祀もその考えの流れにある。
だが、その結果、多数の死者の霊が鎮められなければならなくなった緊急事態に対し、観音力を持つ女性たちが活躍する必要があった。
女性の人権保護の考えからすれば、敗戦直後に以前の憲法から、日本国憲法の制定に切り替える時に、売春防止法も組み込まれていてもおかしくはなかった。
敗戦国として、他国の男性の兵士に日本の女性たちは性的なサービスをすることを侵略されたので政府から黙認され、売春防止法の発布まで続いていたというのは、見えざる緊急事態を感知できない人たちによる史観である。
戦地に国内の男性たちを出征させ、さらに国内に残っている男性が空襲や沖縄では攻防戦にて、広島と長崎では原子爆弾の投下による被害、それは放射能汚染により戦後も続く後遺症などで、日本の男性の割合が減ったことも関係している。
国民をネズミのように増やし、国力の基礎となる労働生産力を補強するために、性的な規制を緩和する必要があった。
さらに、鎮めのための巨大なシステムを作るために、でき始めた小さなパワースポットを、規制して解散させるわけにはいかなかった。
原子爆弾が完成したと確信される直前、大日本帝国を無条件降伏させるために、計画された作戦があった。
ダウンフォール作戦は、太平洋戦争時のアメリカ軍やイギリス軍を主力とする連合国軍による日本本土上陸計画の作戦名である。日本が作戦実施前に降伏したので、この計画は中止された。
トルーマン大統領がポツダム会談に向かう前に、アメリカ統合参謀本部により、ダウンフォール作戦全体の現実的な損害の再見積が行われた。そのなかで、戦争協力を行っていた物理学者ウィリアム・ショックレー、のちにノーベル物理学賞受賞している学者にも損害の予想に関する意見を求めたところ、下記の回答があった。

日本に関する歴史的事例において、国家の行動が、実際の戦闘中の軍の行動と常に一致していたことが明らかになれば、敗戦時の日本人の死傷者数は、ドイツ人の死傷者数を上回ることになる。
言い換えれば、我々は少なくとも500万から1000万人の日本人を殺さなければならないでしょう。
その結果、我々に170万人から400万人の死傷者が出る可能性があり、そのうち40万人から80万人が死亡するでしょう。

この推定値の犠牲者の数からトルーマン大統領が原子爆弾の投下を決断し、ダウンフォール作戦が実行されるよりも犠牲者を結果的には減らしたという見解は、日本では原子爆弾の投下の凄惨な被害の記憶が強いために、あまり語られることはない。

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