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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 1012

鷺原征一郎は、吉川愛海とセックスして食事していた約4時間や、セミナーの約2時間も、あっという間に過ぎてしまった気がしていた。
吉川愛海がセミナー会場の片づけなどを手伝うと言い出し、鷺原征一郎は応接室に案内された。
狐顔の和風美人の倉持志織は、5分ほどですぐに征一郎の待つ応接室にやって来た。
1時間で講義は、一度参加者のトイレ休憩10分を挟んで2時間ほど続けられ、講師の倉持志織は休憩時間も会場から離れずにいたので、休憩なしで鷺原征一郎の前に来たことに気づいた。
鷺原征一郎は、倉持志織の休憩する時間を奪ってしまった気がして申し訳ない気分になり、倉持志織に挨拶や自己紹介より先に頭を下げて謝った。
倉持志織は、鷺原征一郎がセミナーに参加してもらったおかげで、参加者に緊張感のある講義ができたことを感謝しているという内容のことを征一郎に言った。
セミナーの内容がフェミニズムの歴史だったせいか、男性の聴講者は鷺原征一郎だけだった。

(なるほど、それで参加者たちが、私を注目していたのか)

これも吉川愛海のいじわるだと、鷺原征一郎は気づいていない。倉持志織の講義が終わってからサポートセンターに連れて来てもいいのに、わざと鷺原征一郎を男性の参加者が少ないと思われる内容のセミナーに参加させた。
連れて来て会場の会議室に入ってみると男性が鷺原征一郎だけだとわかり、吉川愛海はわざと征一郎の隣で聴講した。普段ではあり得ない状況に人は置かれると不安を感じる。そんな時に、利き手側の隣でいつでも手の届くところに、セックスして親近感がある自分がいれば、征一郎は自分に対してどんな感情を抱くか。
吊り橋効果は、吊り橋を異性と渡ると、恐怖の心拍数上昇を恋愛ときめきと勘違いして、そばにいる異性の相手でも好きになってしまう心理学的な効果である。
原因は「原因帰属の錯誤」である。
人間は「自己認識」するために、生理学的興奮を何かに「原因帰属」させようとする。吊り橋効果は「恐怖による生理学的興奮を近くにいる異性に原因帰属」させてしまうことが原因。もちろん、多くの人が吊り橋のほうに正しく原因帰属させるので、全員にこの効果が現れるわけではない。ちなみに、この原因帰属に関連して、
「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」
という言葉を心理学者ウィリアム・ジェームズとカール・ランゲが残している。
吉川愛海は鷺原征一郎が50人ほどの聴講者のなかで、たったひとりの男性聴講者というあまり考えられない状況に置かれて不安になれば、つり橋効果で親密感をさらに強める可能性もあると考えた。
たしかに、鷺原征一郎は聴講中に、どうして吉川愛海のセックスやセミナー参加の誘いに応じようと思ったのかを考えていた。

「困窮した女性の逃げ場、江戸時代なら縁切寺(えんきりでら)みたいな活動を私どもは行っております。そのため、セミナーやカルチャー事業などの参加者は女性が多い傾向があります。また、フェミニズムは先ほど公演で話したように、女性解放運動と日本では呼ばれましたから、フェミニズムに関するセミナーの公演は、女性が興味を持って聴講される傾向があります」

縁切寺とは、江戸時代に、夫との離縁を達成するため妻が駆け込んだ寺のこと。寺は夫に内済離縁(示談)を薦め、調停がうまく行かない場合は妻は寺入りとなり足掛け3年(実質満2年)が経過すると寺法にて離婚が成立する。

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