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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 1001

隆史はまじまじと聖華の顔を見つめた。水野咲の職場のパワーハラスメントの実態を聞いて、隆史に邸宅へ水野咲を連れて来るように頼んだ時には、すでに自分の邸宅で水野咲を雇用する気だったにちがいない。
しかし、隆史は裕福な愛人が、別の愛人を雇用して使用人にするとすると階級や身分みたいな意識ができたりしないか、少し心配になる。
島田理沙子と本田綾のように、店長と副店長といちおう従業員たちに分かりやすくしているが、本人たちは共同経営でいつでも交代できるぐらいの連帯感をもともと持っているなら話はちがう。

「契約上はハウスキーパーとして、水野さんをお迎えします」

それを聞いて隆史が驚いた。
ハウスキーパー。メイドの中の最上級職である。一家の女主人に代わり家庭内の整備と統御を行う。
中流最上層と上流階級家庭でのみ見られた。

「咲、ただのメイドじゃない。ハウスキーパーだって言ってるぞ」

隆史は家長の代理が執事で、女主人の代理をハウスキーパーといって、使用人のメイドたちや料理人などを統括する役割で、上級職にあたることや、イギリスのヴィクトリア朝の中流階級家庭に広くメイドが普及した時代でも、ハウスキーパーを置くことができたのはごく一部であり、一部の上流家庭か、下層上流階級よりも裕福な銀行家、大貿易商などの中流階級最上層の家庭のみが可能だった。そんなイギリスのメイドの歴史とハウスキーパーについて、水野咲に説明した。

「この邸宅で、私の代理という立場で、対等の権限がある人という意味です。檜垣様、これなら心配はないでしょう?」
「聖華のところのメイドは、なんちゃってメイドじゃないだろう。咲をハウスキーパーに任命したら、メイドさんたちがびっくりするんじゃないか?」
「契約上のハウスキーパーです。心配ありません。ふふっ、檜垣様、もしも水野さんがこの邸宅にいれば、私のところにも、会いに来られますよね?」

鷺原聖華は水野咲に同情した。同じ檜垣家の愛妾の立場でありながら、恩恵は何も受けずに隆史が訪問してくれるのを待ちながら、会社員として苦労して生活している女性がいる。
鷺原聖華は、鷺原家に生まれて父親に商才があり、母親もオペラ歌手で地位や財産がある女性なので、苦労せずに暮らせている。

「檜垣様が水野さんを大切になさらないのであれば、私が水野さんを大切に守ってあげます。そのかわり、私と一緒にいつも行動していただきます。水野さんを私が、檜垣様の貴婦人として育ててさしあげますわ」

鷺原姉妹と社交界では呼ばれることになる二人組が、こうして誕生することになった。
戸籍上の姉妹ではない。だが、このふたりはそう呼ばれる。
咲は、妹の聖華に比べて常識人で冷静。いつも妹の世話に手を焼いている。常に咲は聖華と一緒に行動している。
聖華の送り迎えを咲は担っており、自らハンドルを握り、車を運転することもある。

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