レースクイーンの悲劇 5
「んんんぁっ、そんなぁ、ことはぁ、いいのにぃっ…んっ!!」
もがく栞。しかし男の力は強く振りほどけない。
逃げるどころか胸を揉まれ続けて栞の身体は望まれない快感に蝕まれていく。
「んあっ、はああぁっ、だ、めぇえっ、ダメ…んんぇっ!?」
栞が小さく叫び身体をビクンと震わせた。
「敏感だなぁ、もうイっちゃったのか?」
「ハァハァ、あぁ、はぁ、はぁっ」
栞の口から甘い吐息が漏れ涎が垂れる。
「ハァハァ、ダメ、ダメ、ですっ」
「そんなエロい顔してダメ、だなんて言われても説得力がないな」
「イ、イヤ…」
男は栞の制服のスカートをゆっくりずり下げる。
純白のパンティの表面を指でなぞる。
「まったく、ホントに出世欲とかねーのか?こんなにいい身体してんのに勿体ねーぞ?」
「そんなぁ、ことぉ、いいんですぅ…」
「あの爽やかそうな社長だって、絶対お前のこと邪な目で見てるぞきっと。お前のこの身体を独り占めしたいってな。だからこそこうしてデビューさせて…連れの子は凄い乗り気だったじゃねーか」
「シオンさんは…素敵な人だもん…」
「お前だって同じくらい、いやそれ以上に魅力的な女だぞ」
男は拘束していた栞の身体から手を放し、彼女を解放した。
「お前さんは俺みたいな汚れたオッサンなんか似合わねえ。あの社長みたいなイケメンとズコバコするのがお似合いだ」
「はうっ…」
「今からでも遅くねえから、頭下げてみたらどうだ」
「…………」
カメラマンの男はそう言って立ち去った。
「社長が………私に、私なんかに……」
乱れた服を整えながら栞は呟いていた。
幸成が、自分にそう言う感情を抱いている…とても想像できなかった。
カメラマンの言葉を思い出すと、彼の顔を直視できないかもしれない。
栞は一つ大きなため息をつくとゆっくり立ち上がって重い足取りでトイレから出た。