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ふと気がつくと
官能リレー小説 - レイプ

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ふと気がつくと 7

夕方六時、美桜の部屋で夕食をテーブルにならべて缶からグラスにサワー系のお酒を注ぐ。
「乾杯っ」
美桜は普段から少食で、ちまちまとチーズを乗せたクラッカーを食べながらお酒を飲んでいる。
綾菜のほうが惣菜などをつまんで、お酒はひかえめなほうだ。
一時間ほどして美桜がトイレに立った隙に、睡眠薬の錠剤とラムネの粒を砕いてブレンドした粉を美桜の氷の入ったグラスに入れマドラーでかき回す。
睡眠薬はすっかりとけてしまった。
美桜が戻ると綾菜はグラスにお酒を注いだ。

くったりと床で身を丸めて美桜が寝入ったところで綾菜が電話をかけると、十五分もしないうちに男は美桜の部屋のチャイムを鳴らした。
「チャイム鳴らしたら起きちゃうでしょ」
「チャイムぐらいじゃ起きないって」
小声で言いながら男はリビングに上がってきた。

「高校生にお酒飲ませたらダメじゃないか」
「美桜ちゃん、私と同じ二十歳だけどかわいいでしょ?」
「いやぁ、二十歳には見えないな、この子」
美桜はセミロングでゆるふわパーマで眼鏡っ娘だ。
綾菜と美桜が二人で制服を着ていたらどちらも女子高生に見える体つきと容姿をしている。

「お酒飲む?」
「俺はお酒、苦手なんだよ」
「ふーん、そうなんだ。なんか飲みそうな感じなのにね」
「二人のほうが飲まない感じに見えるけどな」
綾菜がくいっと自分のグラスのお酒を一口飲んだ。
「美桜ちゃんを脱がしちゃうから手伝ってよ」
綾菜が美桜の眼鏡を外してテーブルに置いた。

綾菜と男でテーブルを部屋のすみに動かしながら、綾菜は男の名前を聞いた。
「あだなでノラネコくんって呼ばれてるけど」
「へんなあだな」
「けっこう気に入ってるけどな」
「そうなの。じゃあノラさんでいい?」
「なんでもいいよ。ねぇ、とか、ちょっと、とか名前ってけっこう呼ばれないから」

テーブルをどけたあと、男は綾菜の目の前でパチンと指を鳴らした。
「あ……」
綾菜の動きが止まり、体が少し揺れた。
「まったく、酒に睡眠薬なんて危ないことしやがって、薬の効果が強まって、昏睡して目を覚まさなかったらどうするんだ。まったく。綾菜は俺に嘘はつけない、いいな?」
「……はい」

男は綾菜から話を聞き出した。
自分がうれしかったことを大好きな美桜とわかちあいたい、という気持ちを。
「俺と美桜が崖っぷちで落ちかけている。助けられるのは一人だ。どっちを助ける?」
「美桜ちゃん」
「そういうことか。だったら……」
男は小声で綾菜に暗示を囁く。
綾菜はうなずくと服を脱ぎ出し、全裸になると隣の部屋の美桜のベットで寝そべって目を閉じた。

「さて、と。もう一人のほうは俺の声がとどくかどうか……」
睡眠薬で眠っている美桜の上半身を起こして、男が耳元に小声で名前を何度も呼びかけた。
「うぅん……」
「よし、反応あり、と。これなら大丈夫だ。美桜はこの声に嘘はつけない」
「はい」
男は美桜の気持ちも聞き出した。

「じゃあな、二人とも、お幸せに」
男がテーブルの上のクラッカーをつまみ食いしてから、一度、パン!と手を打って音を響かせた。
そして、そっと玄関の扉から出て行った。

手を鳴らしてから三分ほどで、ベットの上の全裸の二人は目をさました。
「美桜ちゃん」
「綾菜ちゃん」
二人の唇がふれあうまでに、さほど時間はかからなかった。

「ただいま」
「おかえりなさい。おみやげは?」
「あ、しまった」
莉緒がくすくすと笑って、冷蔵庫を指さした。
男が冷蔵庫を開ける。
「おおっ、これは、デパ地下のお高いプリン!」
「一緒に食べよ」

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