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ふと気がつくと
官能リレー小説 - レイプ

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ふと気がつくと 6

子供の頃に飼っていたノラネコは、ふらっと出かけて行って、家からしばらく離れた公園のそばで車に轢かれて、莉緒が見つけたときには無惨な死骸になっていた。
莉緒は泣きながら、一人で公園の銀杏の木のそばに猫の墓を作った。埋めて、落ちていたアイスの木の棒を墓標かわりに立て、泥だらけの手を合わせた。
その銀杏の木はまだあって秋には葉を落とし、また実を落とす。
銀杏の実の臭いを嗅ぐと莉緒は猫のことを思い出していた。

帰ってきた男はいつも他の女の臭いがする気がした。
莉緒の使っていないシャンプーの匂いだったり、服に香水の匂いだったり、外食をして行った店の食べ物の匂いだったりした。
ノラネコは近所のいろんな家に遊びに行っていた。
男にとって莉緒の部屋は遊び歩いて寝るための場所のひとつにすぎない気がする。

「お金はまだある?」
「大丈夫、まあ、それなりに」
他の女からも貢がれてるんだろうな、と思いながら莉緒はリビングでインスタント珈琲を飲んでいる男に聞いてみる。

三年前に二ヶ月ぐらい同棲した若い男は働かずに家事をこなしていた。莉緒がアルバイトでもいいからすれば、と自分の仕事がきついのでたまに八つ当たりをするように若い男に言ってみたら、潮時と判断したのか出て行って戻らなかった。
その若い男はスロット好きだったので、莉緒が金を渡すとすぐに打ちに行っていた。
今はパチンコ雑誌のライターになっているらしいが会いたい、また一緒に暮らしたいとは思えない。

その二十歳の若い男にくらべるとこのノラネコくんは金使いは荒くなかった。
他の女で性欲を発散して来なかったら、莉緒だけで相手をしていたら、さすがに身がもたないと思う。

(この人はスケベすぎなのかもしれない、女の敵ってこういう人かもね)


莉緒にとって男が自分のことを気に入ってくれてるのならそれで満足なのだった。
男から、好きとか、愛してるとか、あれこれ言われても信じる気になれない。
莉緒がこのノラネコくんが好きで、愛していると思えているだけでいい。
そして気がむいたときに、莉緒と気持ちいいセックスをしてくれるなら最高だと思う。

(あー、もう、ムラムラするっ!)


大学生の綾菜は講義のノートをとりながら、一週間前に会った男との夜を思い出していた。
自分から男に連絡するのも綾菜が男にべた惚れなのがバレバレすぎてしないと決めた、男から綾菜に連絡してくるのを待っているが、連絡がない。

(もう忘れられちゃったのかなぁ、もう!)

イライラしている綾菜に、講義が終わったあと、手当たりしだいにナンパしているらしい男が声をかけてきた。
「飲みに行かない? バイト代か出たから奢るよ」
「親から仕送りで家賃払ってるんでしょ、親に送ってあげたら?」
「なんだよ、じゃあいいよ」
頭をかきながら、ナンパ野郎は離れて行った。

「さっき誘われてなかった?」
「飲みに行こうよって言われた」
「行ってあげればいいのに」
「何を話していいかわからないもん」
「そんなこと言ってると綾菜、彼氏できないよ」
「んー、なんかめんどくさい。卒業したら別れるとかだったら嫌だし」
「卒業して結婚するかもしれないじゃない」
「そういう人じゃないでしょ、あれは」
「そうかなぁ」

同じ学部で、会えば一緒に食事をしたり、休憩時間に、なんとなく仲のいい女の子と話をした。

(美桜ちゃんもセックスして気持ち良くておかしくなっちゃったりするのかなぁ)

ナンパ野郎のことが気になってるみたいな美桜が、あの男とやっちゃったらどんな感じになるのか思い浮かべてみた。

「美桜ちゃん、女二人で飲んじゃおうか」
「なんでそうなるのかな、でも、いいよぉ」
綾菜は美桜の部屋に行く途中で寄ったコンビニのトイレから男に連絡した。

「酔っぱらいは吐くかもしれないじゃないか」
「それは大丈夫。美桜ちゃんがいっぱい飲む前に睡眠薬をまぜておくから」
「ひでぇな」
「美桜ちゃんとしたくなかったら、私とすれば?」
「ぐっすりおやすみの友達の部屋でか、いつ起きるかわからない感じが興奮するって感じ?」
「美桜ちゃんが寝たら来てよ」
「はいはい、じゃあ、あとで」

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