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ふと気がつくと
官能リレー小説 - レイプ

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ふと気がつくと 12


男が二十歳の頃には、すでに催眠能力で淫らな幻覚を体験させることができるようになっていた。
幻覚といっても催眠にかかっている本人たちにすれば、現実の感覚以上にリアルに感じる。
「こんなのがいいのか?」
今は芸術家として有名になったが、当時は無名の学生だった女性と男はつきあっていた。

H・R・ギーガーの画集を見せて「これに犯されたい」と言われて男はやってみた。
のちに、全裸の自画像を怪物や触手や、奇怪な現実ではありえない翼を持つ上半身は人間で下半身は大蛇とふれあう絵画で賞を受賞し、またホラー映画のモンスターデザインなどを手がける芸術家となる女性は、幻覚で体験した感覚を作品にとりこんだ。
触手にからみつかれ、拘束され、体を締めつけられて、どのくらい肌に食い込み、汗ばむか。
おぞましいものに愛撫され、快感を受け入れさせられて絶頂する。
催眠の幻覚の中で快楽に溺れる。それは現実のセックスでは得られない快感。
今、三人のセレブ女性たちは幻覚の中では触手の巣の中で犯されているのだった。

のちに芸術家になる女性は蛇に丸のみされ、溶かされながら、無数のミミズのような触手に犯される幻覚を望み、廃人になりかけた。
生きたままじわじわど溶けていき骨まで触手に吸われながら何度も絶頂する体験は、催眠を解いたあと三日ほど、自我崩壊の状態であった。
三日後、彼女の意識が戻ってきて自分が誰なのかわかるようになったのを見届けてから、男は女性のアトリエでもある部屋から出て行った。
幻覚の快感が限界を越えると人は自我崩壊を起こすことを男もやってみて理解した。

今はどこまてやればいいか男は的確に判断して、手かげんできるようになっている。


たとえば亡くなった愛する人に幻覚でもいいから会いたいという人には、催眠の幻覚で会わせてあげたりしたこともある。
たとえば深夜の他に客がいない時間、コンビニの店員に会計済みと催眠で瞬時に思い込ませれば商品を盗むこともたやすい。
しかし、そのあと万引き犯を幇助したと店員は責任を取らされ、クビになるだろう。
それを処理するにはコンビニの責任者の店長に会い催眠をかけて、そんなことはなかったと思い込まさなければならない。
そういう経験をしてきたことを男は夜景を見下ろしながら暇つぶしに思い出している。


「ありがとうございました」
三人のセレブとノラネコを仲介しているヨガ教室の女性会員はホテルのロビーで待っていて、ノラネコが現れると頭を下げた。
「催眠セラピー」という建前で噂を聞いたセレブ女性たちをこの女性会員は選別して連れてくる。
そのときの人数は必ず三人から五人。一人で連れてくると、暴行された、脅迫されたなどでっち上げる者も出てくるかもしれないが、三人いれば、他の二人がそれを抑制してくれる。

三ヶ月に一度ノラネコは指定された部屋で約束の時間に待ち、やってきた客を催眠で弄ぶ。
ノラネコは誰がなにの経営者だろうが、芸能人だろうが興味もない。この男からすれば「スケベな女たち」にすぎないのだ。
三ヶ月に一度、それも五人までと限定で行うのにも理由がある。
いかがわしい宗教団体の集会だと思われると、あとでめんどうだからだ。

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