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RPG(レイププレイングゲーム)
官能リレー小説 - レイプ

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RPG(レイププレイングゲーム) 38

監督は撮影初日の朝、彼の故郷の街に行ってみたいと言った。しかし、彼が嫌がるので監督の故郷の海辺の街に半日かけてドライブした。
他のスタッフは連れずに。
「これは撮影じゃない。お互いを知らなければ僕は撮影でもしたくないんだ。おかしいかな?」
監督自身が男優として撮影に参加することや、他の女優を使わない単体作品にすることをドライブしながら話しているが、彼は窓の外を見て黙っていた。
ロングの客だと彼は思うことにした。
媚を売るのはセックスのときだけでいい。
「僕はいじめられっ子でクラゲだらけの海に小船から落とされた。その頃のあだ名はデブぶたって呼ばれてたよ。ちんちんまで刺された」
爽やかな潮風と砂浜、強い日差しの下を二人で波打ち際を歩きながら、監督が彼にぼそぼそとそんな話を始めた。
「いや、君が故郷に帰りたくないのは僕と同じかなと思って。まあ、これだけ美人を連れていればいじめた奴らに会っても、どうだ、って顔できると思ったんだけど。誰にも会わないな」
彼は思わず笑った。写真撮らせてくれと、監督は彼の笑った顔を一眼レフのデジカメで撮影した。
「作品用じゃないよ。嫌なら消すけど。これでも、僕はカメラマン志望だったんだ。ほしかったらプリントしてあげるよ」
勝俣に媚びてAV女優になってから顔も体つきも変えてきた。これからも変わっていくつもりだった。その画像を見て「キレイで、胸がどきどきするよ。うまい言い方できなくてごめん」と監督は言う。
彼の姿は作り物で、本当の自分はその画像にはどこにもいないと思い泣きたくなった。
「監督、鍋島信之って芸名なんですか?」
「いや、本名だよ。大人になってまで、変なあだ名をつけられてたまるかと思って」
彼は「私に名前をつけて」と監督に言った。
「もう本当の名前なんて忘れちゃったから」
「んー、じゃあ、リツコってどうかな?」
「なんでリツコなんですか?」
監督が顔を海に向けて、照れ隠しをしながら「初恋の女の小学校の頃の先生の名前だよ」
教育実習で来た先生ですぐにいなくなってしまった。名字は忘れてしまったらしい。
海から都内の撮影現場まで監督は運転して戻った時には深夜になっていた。
「君はホテルに泊まって。撮影は午後からにしよう。おつかれさま」
監督はそう言うので「このあと監督はどうするんですか?」とリツコは聞いてみた。このあと監督とセックスするのだと思っていたからだった。
「いちおう台本みたいのを書いてから、時間があれば寝るつもりだよ」
「一緒に考えたほうが早くないですか?」
リツコは思わず言ってしまった。
撮影は適当にこなしてきたリツコはドラマ風や設定があり、セリフがある作品はめんどうだった。
抜くためにモザイクかかったAVを見る奴らは、内容なんて見たりしないだろう、と思ってきた。
「それは助かるんだけどね、実際に演技する女優の意見は聞きたい。でも、連れまわして寝不足でしんどい顔にしたら、他のスタッフにあからさまに嫌な顔をされるからな」
「じゃあ、急いで終わらせて二人で寝ればいいんじゃない?」
「僕と一緒に泊まる気かな。でも今夜はセックスしない、いいね?」
「キスもだめ?」
「キスぐらいなら、いやいや、もったいないからだめだよ」
もったいないと言われて、胸がキュッとしめつけられるような感情がリツコの中で生まれた。
監督の宿泊する部屋でAV女優に顔射するか、しないかでまじめに議論した。
実際のカップルは顔射しないと言う監督と、AVらしさもないと売れないというリツコの意見が対立したのだ。

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