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RPG(レイププレイングゲーム)
官能リレー小説 - レイプ

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RPG(レイププレイングゲーム) 24

近年、宵待市ではマル暴こと捜査四課の仕事はあまりない。ヤクザの抗争も都内のように中国人マフィアでも中野や池袋を縄張りにしている福建の中国人と新宿を縄張りにしている中国人の対立の抗争があるわけではないからだ。
現状では合成麻薬も、新薬の開発の妨げになるために、合成麻薬の大半がシャブと同じかそれ以上に危険なものでも違法薬物に認定外なものが多い。輸入されてくるドラックに法が対処しきれていない。
したがって所持者を逮捕できず、事情聴取と合成麻薬の没収止まりとなる。
タレコミの情報の通りに覚醒剤を野沢と遠藤が所持していて集団レイプなどをしている現場があれば、四課の刑事たちはここぞとばかりに現場に向かうだろう。ガキどもが木刀やナイフを所持していれば、さらにはりきるだろう。銃刀法違反の取り締まりも捜査四課の領分なのだ。
霧谷綾はいわゆるキャリアである。
若い女性でも署長と同じぐらい偉い地位である。
西宵待署で一番偉い刑事である彼女は現場に出ることは本来はできない。
北河舞は公安刑事局から出向してきている。
刑事局は、国家公安委員会の特別の機関である警察庁の内部部局の一つ。
刑事警察における施策を担当する。刑事局は警察庁の内部部局であり、政策的な役割を担い全国の刑事警察を指導統括する。
しかし実働部隊ではない。現場の捜査執行は行わない。特別の規定がある場合を除き、警視庁と各道府県警察、それぞれの管轄において所属する警察官が行なう。
だから会議などで全国に出張したり、本部刑事部に捜査幹部として出向したりすることはあっても、現場執行官である警視庁などの刑事部捜査員のように自ら実働捜査を行うことはない。
北河舞は特例として、霧谷綾にそれぞれの管轄において所属する警察官として現場の捜査執行を許可。また霧谷綾も北河舞に刑事部の捜査幹部としての権限を許可した。
二人はおたがい宵待市全域で実働捜査できるように便宜をはかったのである。
警視総監は綾の監視役に北河舞を派遣した。また綾の地位を格下げせずに地方の県警本部ではなく警察署に左遷した。これは綾にレイプゲームを捜査させないための親心なのかもしれない。
身内だから厳しい処遇を与えたのだと言う者は多かったが、この女刑事二人はそれを逆手に取り、おたがいの権限をフルに使いレイプゲームの現場となっている宵待市の調査に乗り出したのである。
レイプゲームは綾が被害にあった頃は都内がほとんどで、人口の多い大都市で犯人やターゲットにされた女性の特定すら難しかった。
警察に挑戦するためか他の事情あるのか、レイプゲームの被害者は近年、地方都市に集中している。
ヤクザの地方分権化の時期や都内や主要道路の監視システム強化ということも推測できる。
キャリアは数年で移動を命じられるのか普通で、再びレイプゲームの舞台となる都市に赴任できるかどうかは綾にはわからない。再び都内の本庁に栄転などしてしまえば、目も当てられない。
「このチャンスを逃したくないの」
霧谷綾は北河舞にそう言った。
北河舞も公安に配属されているが、もし霧谷綾が刑事ではなく個人としてレイプゲームを捜査して不測の事態に陥ることがあれば、身の破滅である。
警視総監が綾の監視役としてだけではなく、綾の相棒として、綾に身の危険があれば身代わりとなってでも不測の事態を避けるのが役目である。
職権乱用という声が上がらないのは警視総監の人徳なのか、警察組織に北河舞の知らない裏事情があるのかはわからない。
(困ったお嬢様ね。でも、レイプゲームに対する気持ちはわかる。私たちは優也をはめられた同胞だから。レイプゲームは私たちが潰す)
北河舞もこのチャンスを逃したくなかった。
マル暴担当の捜査四課に手を出させて、おざなりの解決など女刑事二人は望んでいなかった。
捜査四課と西宵待警察署で呼ばれる組織犯罪対策課、薬物銃器対策課はもともとは一つの課だった。
ヤクザの弱体化と薬物がシャブから合成麻薬が主流になるにつれ二つの課に分けられたのは七年前になる。
四課が分けられた時期と署内分煙や取調室が禁煙になり、勾留中の被疑者たちは平日は運動の時間といって屋上で一日二本だけ喫煙が許され、土日祝日は禁煙させられるようになった時期は、ほぼ同時期である。
取調室で「煙草を喫わせて下さいよ」と言って一服して、自供を始めたり、実況見分で外に連れ出された被疑者に外で一服させたり、菓子パンをコンビニで刑事がおごって食べさせることも許されなくなった。

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