寄生虫〜女子高生強姦寄生〜 32
街では彼女だけでなく、ほとんどの女性が大きな喘ぎ声を漏らし、男たちに見つかってしまっていた。
その声を聞きつけた男は、振り返ると、獲物を捕らえるために駆けだしていった。
(・・・・・助かったぁ・・・)
安堵の息をはく美穂。
ソフィアの方を伺うと、まだ絶頂の余韻から帰ってきてはいなかった。
頬を上気させ、目はトロンと幸せそうに緩んでいる。
汚らわしいと嫌悪していた行為に酔っていた。
「とりあえず、早く服を探しましょ……このままでは動きにくいもの」
さっきの行動で、裸で動き回る事は意外に、動きが制限される事に気づかさせた。
主に胸が安定しないのが辛い、走る度に胸が不規則に揺れけっこう痛いのだ。
出来ればブラを、最低限胸を覆える物が欲しいと思った。美穂は廃墟の中を見回し、何か無いかと探す。
改めて回りを見ると、ここが教会だった事に気がつく。
美穂は、まだフラつくソフィアを連れ、内部を探索することにした。
「大丈夫?」
「はい、なんとか……」
美穂たちは手近な扉を開け中に入った。
そこはこの教会が普通の場所に在ったなら、誰かが住んで居たであろう個室だった。
ベットとテーブルしか無い、寂しい部屋。
「あっ、これは……」
ソフィアが何かに気付き声を出す。
私はその方向に振り向く。
「クローゼットだわ」
「中に何か入っていますかね」
美穂たちは恐る恐る戸を開ける。
そこには……
「これは……シスターの服?」
「こっちはウエディングドレスですね。下着もありますよ」
教会から連想できる女物の衣装が各サイズ豊富に収納されていた。
まるでコスプレを勧められているようだ。
「有るには有ったけどこれは……」
「裸のままではたいへんですし、とりあえず着替えましょう」
「そうね。シスターの服とドレスか……選ぶまでもないか」
これから動き回らなくてはいけない現状、選ぶ物は決まっていた。
だがソフィアは予想外な方を選んだ。
「あの……ウエディングドレス着てみてもいいですか?」
若干、上目遣いになって遠慮がちに聞いてくる。
これからのことを考えれば、どちらの方がよいのかは一目瞭然だ。
しかし、ソフィアの瞳には否と言えなくなるだけの魅力があった。
「うーん・・・いいけど、種類はしっかり選ばなくちゃね。
あんまり引きずるようなのは絶対、捕まっちゃうから・・・」
「だったら・・・これならいいでしょうか?」
ソフィアが選んだのは、ロングスカートのようなタイプのドレスだった。
本人は普通のドレスの方をチラチラと名残惜しそうに見ていたが、走り易さという点ではこちらの方が数十倍はマシだった。
二人でごそごそと下着を付け、衣装を着る。
これで全裸で歩き回る苦痛からようやく解放された。
「・・・?」
美穂は改めて周囲を見回してみた。
何か違和感を感じる。
その正体を確かめるために床にしゃがみ込む。
「どうかしましたか?」
「いや・・・何か、このベッドの周りにさ、引きずったような跡が付いてない?」
「言われてみれば・・・」
床には確かに、引きずったような傷があった。
二人はその理由を確かめるため、ベッドを移動させる。
「「せーの!!!」」
ズズズズズ・・・
二人がかりで全力を出し、どうにかベッドを移動させる。
ベッドの下にはスイッチが隠されていた。
「何のスイッチだろう、これ・・・」
「分かりません・・・しかし、押してみるしかないでしょう。」
「だよね・・・」
二人は躊躇いながらも、スイッチを押すことにした。