寄生虫〜女子高生強姦寄生〜 27
「・・・絶対に見つかるわけにはいかないわね。」
美穂の中の恐怖心が膨れ上がる。
周囲が鉄の壁で覆われているために、反響して遠くからでも声が響いてくるのだ。
これを考えたのも、青年だった。
青年は、モニターの前で恐怖に染まる美穂たちの顔を見て楽しんでいるのだ。
もっとも、そんなことは美穂には知ることも出来ないが。
「とりあえず、このまま此処にいても見つかっちゃうよね・・・出口を探さなきゃ。」
そう言って、美穂は立ち上がり、コンビニの入り口の方へ歩いていく。
顔を少しだけ覗かせ、周囲を伺う。
男の影が無いことを確認すると、一気に駆けだした。
そのまま、一番近くの曲がり角まで走り、覗く。
男の姿はない。
再び走り出す。
何度か、こういった行程を繰り返して、美穂は街を囲む壁まで来ていた。
「やっぱり何もないか・・・どうしよう・・・このまま壁の側を調べていこうかな・・・」
物陰に隠れて考えをまとめる美穂。
そんな彼女の耳に、足音が響いてくる。
(うそっ!?こんなとこで見つかっちゃったら逃げ場が・・・)
狼狽する美穂をおいて、足音はだんだんと近づいてくる。
(いやぁぁぁ!!!!!お願いっ!!!あっちに行って!!!!!)
目をギュッとつむり。
体を縮こませて、足音の主をやり過ごそうとする美穂。
そんな彼女の耳に、新たに響いてきたのは、凛と澄んだ、よく通る声だった。
「ふうっ・・・とりあえず、壁の側まで来てみましたが、何もなさそうですね・・・どうしましょうか・・・」
恐る恐る、目を開いた美穂の目に移ったのは、人形と錯覚してしまうほどに整った顔をした美少女だった。
髪の毛は長く、金色に光輝いており。
胸は大きく、歩く度に揺れている。
かといって、垂れ下がっているわけではなく、引き締まった印象を受ける。
腰もキュッとくびれており、スタイルは抜群といえた。
何より、目の色が明らかに違う。
パッチリとしたその目はきれいな碧色に輝いており、見るものを引きつける魅力を放っていた。
「綺麗・・・」
思わず、美穂の口からはそんな言葉が漏れていた。
誰に向けられたわけでもない言葉は相手の耳に届いたようで、少女は急な音に過剰に反応して振り向いた
「誰です!?」
「あっ・・・」
しばらくの間、二人の少女は無言で見つめあった。
やがて、沈黙に耐えられなくなった美穂は、少女に声をかけた。
「えっと・・・私は美穂っていうんだ。あなたは?」
「・・・私はソフィアと言います。すいませんが、いくつか質問をしてもよろしいですか?」
「ええっと・・・なに?」
「あなたはどうやってここまで連れ去られたか、誰に連れ去られたかなどを覚えていますか?」
「ううん・・・覚えてないんだ。気がついたらここにいたの。」
「そうですか・・・私も、そうなんです。いったい誰がこんなことを・・・」